2011 Fiscal Year Research-status Report
バセドウ病患者における個別化医療実現のための基礎的研究
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23591909
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
五十嵐 健人 日本医科大学, 医学部, 講師 (80381391)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | バセドウ病 / 個別化医療 / SNP / ゲノム |
Research Abstract |
個別化医療を実現するためには目的とする疾患の詳細な臨床分析が重要である。本研究はバセドウ病患者における薬物療法に影響を及ぼす遺伝因子の探索を目的とし、その因子を利用して個別化医療を早期に実現可能にすることに意義がある。そのため、患者の臨床背景をデータベース化して検討することは大変重要である。現在、バセドウ病患者の臨床背景のデータベース構築を行い順次登録をおこなっている。特に患者の薬物療時の副作用情報は重要であり、できるだけ詳細で具体的な記録になるような表現に努めている。患者の理解と同意を得た上でその患者の血液を集取しDNAを抽出してる。FMO3の一塩基多型(SNP)であるE24D,N61K,K416Nの同定を行っている。具体的には(1)DNA Amplification:genomic DNAをPCRにより増幅。(2)Mutliplex Single Base Extension Assay:目的のSNPに対するプライマーを用い増幅の後シークエンスを行い変異の有無を解析。(3)(2)の結果に基づきE24D,N61K,K416N各々につき患者データベースを構築。そのSNPの患者間頻度の相違やそれぞれのSNPに基づく副作用の関係を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象とするバセドウ病患者100症例に関し、基本となる患者情報性別、年齢はもとよりMMIに対する詳細なデータを収集しデータベースを構築中。FMO3の一塩基多型(SNP)関しては鋭意解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースの構築をより進めるために外部委託をスムーズに行う。文献からFMO3SNPsの日本人における頻度が低いことが報告されおり、SNPsだけではなくFMO3遺伝子全exonのシークエンス解析を行うことにより同遺伝子の詳細な検討から薬物療法に影響を及ぼす遺伝因子の探索を強化することができる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たな患者検体の確保とそのDNAの抽出ならび解析に研究費を使用する。その結果や成果を国内外での発表をするための費用として使用する。
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