2013 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるケモカイン・ケモカインレセプターの発現とメカニズムの検討
Project/Area Number |
23591957
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
山口 明夫 福井大学, 医学部, 教授 (10174608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五井 孝憲 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (60225638)
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Keywords | ケモカイン / CXCR4 / CXCL12 |
Research Abstract |
ケモカインが白血球遊走因子として報告され、その後多様な生物学的活性も明らかとなりつつある。最近では癌細胞の浸潤、転移にもケモカイン・ケモカインレセプターの発現が重要な役割を示すことが推測されている。本年度の興味深い結果として、大腸癌原発巣ならびに大腸隣接正常粘膜からRNAを抽出、cDNA作製後、ケモカイン・ケモカインレセプターDNAチップにて発現の異なる分子を検索したところ、最も発現が増強される分子はケモカインレセプター:CXCR4 であることが確認された。また大腸癌細胞株(CXCR4 高発現型)に対してSi-RNAによるCXCR4 mRNA発現を抑制するとコントロールと比較して有意にmigrationの低下が認められた。 さらに大腸癌細胞株を抗癌剤:5-FUにて処理後、CXCR4の刺激剤であるCXCL12を暴露させると、コントロール大腸癌細胞株(5-FU無処理)の浸潤能を100%とすると5-FU暴露大腸細胞株では浸潤能が25%低下することが認められた。
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