2012 Fiscal Year Research-status Report
小児難治性炎症性腸疾患の病態に関する二光子レーザー顕微鏡リアルタイムイメージング
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23591958
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
内田 恵一 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (30293781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 幹大 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30422835)
溝口 明 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90181916)
楠 正人 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50192026)
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / 二光子レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
GFPマウスに2%DSSを5日間投与し, 潰瘍性大腸炎モデルを作成し、DSS投与終了後よりステロイドを投与する個体と投与しない個体に分け, 同一個体に開腹閉腹を繰り返して, DSS投与開始後より, 7, 14, 28日目に、二光子レーザー顕微鏡TPLSMを用いて腸管壁を 漿膜側から腸管壁の全層を観察した。ステロイド非投与群のDSS腸炎の継時的なTPLSM像変化では、DSS投与開始後7日目に炎症細胞浸潤は最も高度になり、14日目でも炎症細胞浸潤がやや改善したが、投与開始後28日目でも炎症細胞は遺残し, 瘢痕が形成されていた。ステロイド投与群のDSS腸炎の継時的なTPLSM像変化では、DSS投与開始後7日目に炎症細胞浸潤は最も高度になり、14日目ステロイド投与群より炎症細胞浸潤が改善、投与開始後28日目では炎症細胞は消失していた。DSS投与開始後14日目に一部炎症細胞の消褪を認め, 投与開始後28日目では炎症細胞は完全に消褪していた。DSS腸炎の継時的なTPLSM像変化では、7日目に増加した炎症細胞がステロイド投与群が非投与群より白血球が早く消褪していた。TPLSMでのCryptのmiddle portionでは、DSS投与前には白血球が1視野平均7個であったものが、DSS7日目では白血球が1視野に平均58個に増加していた。また、TPLSMによるミドルポーションでの白血球の推移をステロイド投与群とステロイド非投与群で比較すると、DSS投与開始後14日目と28日目にステロイド投与群が非投与群より白血球数が減少していた。 現在、LPSを腹腔内投与し白血球のローリングなどの動き、また、RFPで赤色発行させた大腸菌を腸内に投与し、bacterial translocationでのTPLSMでの観察を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
炎症性腸疾患時の白血球のTPLSM像を観察し、さらに病態が進行した場合の重症腸炎、大腸菌が腸内から血中に移行するbacterial translocation、そして敗血症の状態を観察できており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
観察研究を継続し、画像評価のレベルを向上させる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
蛍光発色試薬や実験動物の購入などの消耗品の購入、学会旅費、外国論文校閲などの謝金、研究成果登録料などの使用する。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] In vivo real-time imaging of chemotherapy response on the liver metastatic tumor microenvironment using multiphoton microscopy2012
Author(s)
Tanaka K, Okigami M, Toiyama Y, Morimoto Y, Matsushita K, Kawamura M, Hashimoto K, Saigusa S, Okugawa Y, Inoue Y, Uchida K, Araki T, Mohri Y, Mizoguchi A, Kusunoki M
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Journal Title
Oncol Rep
Volume: 28
Pages: 1822~1830
DOI
Peer Reviewed
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