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2011 Fiscal Year Research-status Report

癌宿主相互作用による肺癌の浸潤・転移におけるNECL5の役割の研究

Research Project

Project/Area Number 23592060
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

眞庭 謙昌  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50362778)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 林 祥剛  神戸大学, 保健学研究科, 教授 (50189669)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords肺癌 / 癌宿主相互作用 / 細胞接着分子 / Necl-5 / 癌浸潤
Research Abstract

我々は、外科切除された肺腺癌63 症例における主病変部におけるNecl-5の発現について、パラフィンブロックを用いた免疫組織化学染色で調べ、68%で強い発現を確認した。そして本蛋白質の発現はリンパ節転移の有無、病理病期、BAC率と有意に相関し(それぞれp=0.0398、p=0.0070、p=0.0423)、また、発現例では有意に予後不良であった。これらの結果から、同蛋白質が原発性肺癌の臨床において重要な役割を持つことが明白となり、癌治療、とくに癌浸潤・転移コントロールにおける分子標的になり得ることが示された。一方、我々が開発した3D in vitroモデルは、細胞の動きをリアルタイムに観察でき、動画として連続的に変化を捉えられる。また画像処理により浸潤の定量的に評価を可能にした。そして本法により、単独では遊走能を持たない癌細胞が線維芽細胞周囲をアメーバ様に盛んに運動することを見出した。これらの研究成果により、我々は、癌細胞と線維芽細胞の相互作用におけるNecl-5の役割に関しての研究に着手した。本年度は、マウスおよびヒトの肺癌細胞におけるNecl-5の発現をコントロールするためのプラスミドベクターおよびsiRNAを作成した。Necl-5の遺伝子情報に基づきマウスおよびヒト遺伝子cDNAを合成の上、それぞれをプラスミドベクターに組換えし、発現ベクターとして用いた。3D in vitroモデルでの実験用に上記のcDNAを蛍光標識ベクター(pAcGFP1およびpDsRed;Clontech)に組換えし、肺癌細胞に導入して、3D in vitroモデル上で腫瘍浸潤が可視化できることを確認した。次に各遺伝子に対するsiRNAを設計・合成し、ヒトおよびマウス肺癌細胞でのNecl-5の発現をノックダウンできることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成23年度は、マウスおよびヒトの肺癌細胞におけるNecl-5の発現をコントロールするためのプラスミドベクターおよびsiRNAを作成が完了した。Necl-5の遺伝子情報に基づきマウスおよびヒト遺伝子cDNAを合成の上、それぞれをプラスミドベクターに組換えし、発現ベクターとして用いた。3D in vitroモデルでの実験用に上記のcDNAを蛍光標識ベクター(pAcGFP1およびpDsRed;Clontech)に組換えし、肺癌細胞に導入して、3D in vitroモデル上で腫瘍浸潤が可視化できることを確認した。次に各遺伝子に対するsiRNAを設計・合成し、ヒトおよびマウス肺癌細胞でのNecl-5の発現をノックダウンできることを確認したため、次年度の本実験のためのマテリアルを揃えることができ、おおむね順調に進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、研究代表者は研究分担者の協力を得ながら、本研究の全般を計画通りに推進されるように実施する。計画の進行に問題が生じた場合にはその解決のため中心的に対応し、得られた結果を収集・整理したうえで、研究分担者らと協議し、体系化された結論に導く。また、研究分担者は病理標本の免疫組織化学染色、浸潤モデルでの癌細胞の運動と蛍光蛋白の局在の関連性の評価し、病理組織学的な見地より、Necl-5の機能を検討する。また、研究代表者に計画の進行に問題が生じた場合の助言を行う。さらに神戸大学大学院医学研究科分子細胞生物学分野では、これまでNecl-5に関する基礎研究を進めており、本分野で世界でも最先端の成果をあげている。最近の我々の臨床研究においても多くの助力を頂いており、今後のの研究においても問題解決のため、基礎研究の成果を踏まえた方策について助言を受ける。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

2層化コラーゲンゲル半球作成のためのコラーゲンゲルを消耗品として購入する。RNAiによる蛋白発現の抑制とその効果の検討のため、消耗品としてsiRNA、導入試薬の購入費を計上する。その他、平成23年度と同様に消耗品を購入する。研究成果を発表するための費用を計上する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Expression of Nectin 3: novel prognostic marker of lung adenocarcinoma2012

    • Author(s)
      Maniwa Y*, Nishio W, Okita Y, Yoshimura M
    • Journal Title

      Thoracic Cancer

      Volume: 3 Pages: in press

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] MT1-MMP plays an important role in an invasive activity of malignant pleural mesothelioma cell2011

    • Author(s)
      Doi T, Maniwa Y*, Tanaka Y, Tane S, Hashimoto S, Ohno Y, Nishio W, Nishimura Y, Ohbayashi C, Okita Y, Hayashi Y, Yoshimura M.
    • Journal Title

      Exp Mol Pathol

      Volume: 90 Pages: 91-96

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] The Oncogenic Phosphatase Wip1 is a Novel Prognostic Marker for Lung Adenocarcinoma Patient Survival2011

    • Author(s)
      Satoh N, Maniwa Y*, Bermudez VP, Nishimura K, Nishio W, Yoshimura M, Okita Y, Ohbayashi C, Hurwitz J, Hayashi Y
    • Journal Title

      Cancer Sci

      Volume: 102 Pages: 1101-1109

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 肺腺癌におけるγ-H2AX発現の臨床的意義の検討2011

    • Author(s)
      眞庭謙昌,田根慎也、法華大助、西尾渉,吉村雅裕、大北 裕
    • Organizer
      第64回日本胸部外科学会定期学術集会
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      2011年10月9日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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