2013 Fiscal Year Annual Research Report
同時多発肺病変に対する細胞遺伝学的プロファイルに基づいた治療戦略の確立
Project/Area Number |
23592068
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永安 武 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80284686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 直哉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70404217)
土谷 智史 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (30437884)
宮崎 拓郎 長崎大学, 大学病院, 助教 (00584749)
及川 将弘 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), 乳腺科, 医師 (90612416)
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Keywords | 同時多発肺癌 / 肺内転移 / 原発多発肺癌 / 染色体構造変化 / array CGH |
Research Abstract |
多発肺病変に対しDNAマイクロアレイを用いて遺伝子変異解析(aCGH:array comparative genomic hybridization)を行い、多発の原発なのか転移なのか判別できるのではないか、また分化度など臨床・病理学的因子と染色体構造の変化に関連があるのではないかと考えた。 対象症例は、病理学的に同時多発と診断された39症例、pm診断された80症例(pm1:69例,pm2:9例,pm3:2例)の計119症例。その内、リンパ節転移を認めなかった同時多発肺癌の6症例とpm1の6症例の12症例24腫瘍に対しaCGHによる解析を行った。 結果は、Copy number changes(CNC)のsize・数と臨床病理学的因子には関連を認めなかったが、pm1でCNC数が多く(p=0.14)、sizeが大きい(p=0.42)傾向があった。二つの腫瘍間の細胞遺伝学的プロファイルの一致率の平均は、pm1で55.5%、同時多発で19.6%と有意差を認めた(p=0.02)。primary、pmの5年生存率は57%、47%(p=0.27)とprimaryが良好な傾向があったが、n0に限定すると83%、68%(p=0.28)であり、特にpm1では88%と予後良好であった。 CNCの解析結果は肺内転移のゲノム不安定性を示しており、転移する過程においてゲノム変化が起こっていると推測される。また二つの腫瘍間の細胞遺伝学的プロファイルの一致率が肺内転移と多発肺癌で大きく異なり、原発なのか肺内転移なのか診断の手法として有用な可能性がある。 また、この解析結果を各症例で比較検討を行い、発癌、浸潤に関わる遺伝子を同定、比較を行ったが、新たな候補遺伝子含め有用な遺伝子は動的できなかった。
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