2012 Fiscal Year Research-status Report
血管内皮選択的BNCTを用いた脳血管再狭窄予防法の開発
Project/Area Number |
23592084
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中井 啓 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50436284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 明 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241819)
山本 哲哉 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30375505)
吉田 文代 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30261811)
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Keywords | ホウ素中性子捕捉療法 / 血管内皮 |
Research Abstract |
中性子捕捉反応によって、新生血管内膜増殖抑制効果を確認することを最終的な目標として実験を行った。 治療効果判定実験のための、予備的実験として細胞(血管内皮)、動物照射(皮下腫瘍における新生腫瘍血管)を行い、あわせて頸動脈の内膜損傷モデルを作成した。申請時点では、本学より県内にある東海村日本原子力研究開発機構の実験原子炉を利用予定であったが、震災後の利用が中断しているため、京都大学実験原子炉を用いた照射実験に切り替えた。これにより、照射設備にあわせて若干の実験体制の変更が必要であった。血管内皮におけるホウ素化合物動態について、血管内皮培養細胞で検討した。血液内の高濃度ホウ素が触れることによって、細胞内外から、中性子照射によって殺細胞効果のある線量を寄与できる見込みである。 また、最終的な治療実験に向けて、ラットにおける内膜損傷モデルは作成されているため、これを京都大学実験原子炉で実験可能なように共同利用の申請等の手続きを進めている。 新規ホウ素化合物/担体として、表面の脂質二重膜にホウ素修飾を行ったリポソームをあわせて作成し、その性能評価を行った。細胞内へ誘導するための接着分子もあわせて表面修飾に用い、新生腫瘍血管からのpassive targeting としてEPR効果をもち、かつ接触した細胞に接着する可能性のある粒子を設計作成することができた。これらの成果を組み合わせ、内皮増殖抑制実験の検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
中性子を実験に利用するため、原子炉利用のマシンタイムが必要であるが、震災後、県内の日本原子力研究開発機構の実験原子炉が停止しており、利用できる状態にない。 このため、京都大学実験原子炉の共同利用申請を行い、利用可能なように実験条件などを変更しつつ対応しているが、遠方であり、生物輸送や、細胞実験などのための移動に制限があり、進行状況としてはやや遅延している状況である。今年度、最終の治療効果判定実験を完遂することを最終目標としている。
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Strategy for Future Research Activity |
中性子のマシンタイムが限られているため、内膜肥厚増殖抑制試験を完遂することが最終目標である。ほぼ実験条件は決定することができたため、モデル動物の作成、照射、以後の経過観察、検体作成まで施行予定である。 あわせて新規化合物の性能評価は細胞・組織レベルで引き続き検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
モデル動物の作成、ラット、血管処置用カテーテル、動物搬送費用。 実験者の打ち合わせ、移動にかかる費用。 細胞実験における細胞培養、コメットアッセイほか、消耗品。 国内外における各種関連学会での成果発表、情報交換、収集。
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Research Products
(6 results)