2012 Fiscal Year Research-status Report
分子標的治療薬を用いた脳梗塞に対する遺伝子細胞療法
Project/Area Number |
23592090
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
小野 成紀 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40335625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒住 和彦 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20509608)
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Keywords | 分子標的薬 / 脳血管障害学 |
Research Abstract |
分子標的薬(Cilengitide)と間葉系幹細胞(MSC)による脳梗塞巣微小環境をターゲットとした脳梗塞に対する遺伝子細胞療法について検討していく。MSCとcilengitideの相互作用について、in vitro, について検討し、in vitroでの毒性試験を行う。脳梗塞モデルを作成し、CilengitideとMSCを投与するに当たり、投与方法、投与するタイミングについて調べる。アデノウイルスベクターによるサイトカイン遺伝子導入MSCについて検討し、行動試験、MRI、組織学的評価を行う。MSCと分子標的薬(Cilengitide)との併用療法は、脳梗塞治療の新たな展開に必要であると考える。 上記を研究目的として、現在までのところMSCについての培養方法、ヒト、ラット、マウスのMSCの使用方法を確認した。CilengitideはNCIとメルクとに連絡し、無償で供給されることとなった。中大脳動脈閉塞モデル(MCAOモデル)を定常的に作成することができた。行動評価については、Limb placementtestとrotarod testを用いて、MCAOモデルに対するMSC単独治療群の基準値がえられた。ELISAを用いて、MSC細胞におけるBDNF, GDNF, NT3, CNTFの発現を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MSCとCilengitideの併用群についての結果は出ていないが、MSC単独の結果を再現することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 中大脳動脈閉塞モデル(MCAOモデル)を作成し経静脈投与を行い(MSCとcilengitide)、どのような効果が出るか行動評価、MRI評価、組織学的評価を行う。さらには、アデノウイルスにて、サイトカイン遺伝子を導入し、さらなる効果を検討する。(担当 伊達[連携研究者]、黒住、小野) 2.統計学的データ解析を行い、学会発表・論文投稿する。(担当 伊達[連携研究者]、黒住)
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究に於いて発生する経費は、モデル用のマウス、ラット、間葉系幹細胞の培養・維持、タンパク定量や免疫染色用の抗体やキットなど、研究に直結してくる消耗品が大半を占める。また、脳梗塞研究の分野は、神経科学の分野の中でも日進月歩の感があり、各種関連学会に参加して脳梗塞研究についての知識を最新のものに保つ必要があり、小額の旅費は必要である。これら全ては研究に必要不可欠なものであり、研究経費として妥当性もある。 また、研究代表者の年度途中の転勤により、研究環境を立て直すのに時間がかかった。そのため、研究に予定外の遅れが生じ、次年度使用額574,909円が生ずることとなった。24年度未使用額は、25年度請求額と合わせて、情報収集に積極的に活用する。
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Research Products
(49 results)