2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23592092
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
久門 良明 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80127894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 英昭 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30322275)
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Keywords | BINCs / MCP-1 / Fractalkine / CCR2 / CX3CR1 / cerebral infarction |
Research Abstract |
脳梗塞巣には、虚血2日目よりIba1とNG2 proteoglycanを同時に発現するmacrophage様細胞のBINCs(Brain Iba1+/NG2 Cells)が浸潤する。BINCsはIGF-1等の神経保護因子とNG2 proteoglycanを発現するため、多能性前駆細胞の役割も期待される。BINCsの梗塞巣侵入機序へのMCP-1とFractalkineの関与を検討した。 1)脳梗塞巣から分離したBINCsと一次培養astrocyte、microgliaにおいて、MCP-1とFractalkine、その receptorであるCCR2、CX3CR1のmRNA発現量をreal time PCR法で検討した結果、MCP-1、Fractalkineはastrocyteで、CCR2とCX3CR1はBINCsで高発現していた。2)Boyden chamber法で、astrocyte、microglia、fibroblast、混合したMCP-1とFractalkine に対するBINCsのmigration能を検討した結果、astrocyteおよびMCP-1とFractalkineの混合に対して促進された。3)虚血1~7日目の梗塞巣でのMCP-1、Fractalkine、CCR2、CX3CR1のmRNAの発現量を検討した結果、MCP-1、CCR2は虚血後初期からの発現が高く、その後減少し、Fractalkine、CX3CR1は経時的に上昇し、5日目と7日目で高くなった。虚血1、2日目の梗塞巣の免疫組織学的検討の結果、MCP-1は虚血1日目に血管内皮細胞で強発現し、2日目には減弱した。Fractalkine は、虚血1日目にGFAP陽性細胞で強発現し、GFAP陽性のastrocyteのendfeetが血管周囲を取り巻いていた。2日目には虚血巣でmRNAの経時的変化と一致するように、その発現がほぼ見られなくなった。また、虚血1日目の梗塞巣には、血管周囲脳実質にCCR2陽性のBINCsが侵入し、2日目には脳実質内に侵入していた。同様にCX3CR1陽性のBINCsも観察されたが、虚血2日目の方で高発現していた。 以上より、虚血早期にMCP-1を高発現した虚血巣の血管内皮細胞にCCR2+のBINCsが接着し、その後CX3CR1陽性のBINCsが血液脳関門の破綻した脳梗塞巣の血管を取り巻くFractalkine陽性の astrocyteのendfeetに向かって侵入していくと考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Expression of MCP-1 and Fractalkine on Endothelial cells and astrocytes may contribute to the invasion and migration of brain macrophages in ischemic rat brain lesions2013
Author(s)
Nari Tei, Junya Tanaka, Kana Sugimoto, Tasuku Nishihara, Ryutaro Nishioka, Hisaaki Takahashi, Hajime Yano, Shirabe Matsumoto, Shiro Ohue, Hideaki Watanabe, Yoshiaki Kumon, Takanori Ohnishi
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Journal Title
Journal of Neuroscience Research
Volume: 91
Pages: 681-693
DOI
Peer Reviewed
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