2013 Fiscal Year Annual Research Report
ガンマナイフとグリオーマ細胞吸着療法を組み合わせた効率的腫瘍根絶療法の基礎研究
Project/Area Number |
23592111
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
浅野 研一郎 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (90312496)
|
Keywords | プロテオグリカン / 悪性グリオーマ / 細胞吸着療法 / 放射線治療 |
Research Abstract |
悪性グリオーマは脳腫瘍の中でも生命予後が極めて不良の疾患である。その原因としてグリオーマ細胞の浸潤性の強さにより、手術にて全摘したにもかかわらず約9割に局所再発を来すことが原因の1つとも考えられる。 そこでグリオーマ細胞の浸潤を防止し、一カ所に遊走沈着させることができれば効率的な治療を行うことができるという仮説のもと、著者等は腫瘍摘出術後、前処置としてグリオーマ細胞に間接的細胞接着因子増強作用があることが報告された分子標的治療薬を摘出面に塗布し腫瘍細胞を凝集させ、高濃度プロテオグリカン人工基質を重層し、グリオーマ細胞を人工基質へ吸着させ治療する実験モデルを開発し成功した。しかしこのプロジェクトの欠点として、腫瘍細胞が吸着した高濃度プロテオグリカン人工基質へは化学療法が無効であることや、手術にて摘出が必要なこと等、手間がかかる難点があった。しかし腫瘍細胞が吸着した人工基質放射線を照射すれば、効率的に残存腫瘍を根絶できることが予想され本実験を行った。 初年度はプロテオグリカンやAg1478の至適濃度の決定を定量的解析を行いそれぞれ15mM, 20mMと決定した。また放射線照射しその至適放射線量として5Gy単回照射とした。次年度はIn vivoの実験を行い実験モデルを完成させた。病理学的に高濃度プロテオグリカン内の腫瘍細胞が放射線照射により効率的に処理されていることを確認した。しかし周囲2mmの範囲内で腫瘍細胞残存が見られた。周囲脳組織の浮腫の状態、周辺脳組織の放射線障害がないことを確認した。最終年度は人工基質を摘出し照射しない群と人工基質を摘出せず照射する群に分け検討を行い、人工基質を摘出せず放射線照射する群が有効であることがわかった。長期生存実験でも平均生存期間は65日と87日であり有意差が見られた。
|
Research Products
(4 results)
-
-
[Journal Article] DNA mismatch repair protein (MSH6) correlated with the responses of atypical pituitary adenomas and pituitary carcinomas to temozolomide: the national cooperative study by the Japan Society for Hypothalamic and Pituitary Tumors.2013
Author(s)
Hirohata T, Asano K, Ogawa Y, Takano S, Amano K, Isozaki O, Iwai Y, Sakata K, Fukuhara N, Nishioka H, Yamada S, Fujio S, Arita K, Takano K, Tominaga A, Hizuka N, Ikeda H, Osamura RY, Tahara S, Ishii Y, Kawamata T, Shimatsu A, Teramoto A, Matsuno A.
-
Journal Title
J Clin Endocrinol Metab
Volume: 98
Pages: 1130-1136
-
-