2011 Fiscal Year Research-status Report
上行性感覚信号賦括によるヒト随意運動神経回路網機能再建についての研究
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23592112
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平戸 政史 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00173245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 克成 群馬大学, 医学系研究科, 助教 (10312886)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 機能脳神経外科学 / 機能再建外科治療 / 上行性感覚信号 / 随意運動神経回路網 / 定位脳手術 / 微小電極法 / 運動異常症 / 脳血管障害後中枢性疼痛 |
Research Abstract |
パーキンソン病振戦例2例(視床運動感覚核凝固術)、本態性振戦例5例(視床運動感覚核凝固術)、及びパーキンソン病寡動例5例(視床下核刺激術)において、術中、微小電極法により脳深部構造(視床、視床下核)での自発神経活動のlocal field potential(LFP)を記録し、さらに、同深部構造内の任意の点において脳深部構造電気刺激時の自発神経活動(LFP)を記録した。又、末梢神経(正中神経)刺激時の体性感覚誘発電位(SEP)を記録し、術前後で比較している。さらに、術前後でPET (FDG) studyを行い、脳深部構造刺激時に脳深部構造を中心とする随意運動神経回路網に生ずる機能の相違を比較している。一方、皮質下(視床、被殻)の小病巣に起因し疼痛、片麻痺を呈した脳血管障害後中枢性疼痛例2例(視床感覚核刺激術)において、術中、微小電極法により視床での自発神経活動(LFP)を記録し、さらに、視床内任意の点において、視床刺激時の自発神経活動(LFP)を記録した。又、末梢神経(正中神経)刺激時の体性感覚誘発電位(SEP)を記録し、術前後で比較している。さらに、術前後でPET (FDG) studyを行い、視床刺激時に大脳皮質を中心とする随意運動神経回路網に生ずる機能の相違を比較している。 片麻痺を呈した脳血管障害後中枢性疼痛例、特に広範痛例では脊髄視床路は保存されているものの内側毛帯系機能の低下が著しく、上行性感覚信号賦括の難しい症例の存在することが示唆された。これは片麻痺を呈する症例一般において程度の差はあれ共通する特徴と思われ、これらの症例に対する上行性感覚信号賦括による機能再建の難しさが示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パーキンソン病振戦例、本態性振戦例(視床運動感覚核手術)、及びパーキンソン病寡動例(視床下核刺激術)において、末梢神経刺激時、脳深部構造(視床、視床下核)での自発神経活動(LFP)は記録されておらず、その周波数帯域別の解析は進んでいない。又、皮質下(視床、被殻)の小病巣に起因し疼痛、片麻痺を呈した脳血管障害後中枢性疼痛例(視床感覚核手術)においても、末梢神経刺激時の自発神経活動(LFP)は記録されておらず、その周波数帯域別の解析も進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後手術を行うパーキンソン病振戦例、本態性振戦例(視床運動感覚核手術)、及びパーキンソン病寡動例(視床下核刺激術)において、術中、脳深部構造(視床、視床下核)での自発神経活動(LFP)を記録し、さらに、同深部構造内の任意の点において脳深部構造電気刺激時の自発神経活動(LFP)を記録すると共に、これまで手術を行い記録された自発神経活動(LFP)の周波数帯域別解析、同深部構造刺激時の自発神経活動(LFP)の周波数帯域別の変化を解析していく。又、脳深部構造刺激時に脳深部構造を中心とする随意運動神経回路網に生ずる機能変化についても機能画像法を用いた解析をしていく。 今後手術を行う皮質下(視床、被殻)の小病巣に起因し疼痛、片麻痺を呈した脳血管障害後中枢性疼痛例(視床感覚核刺激術)において、術中、視床での自発神経活動(LFP)を記録し、さらに、視床内の任意の点において視床電気刺激時の自発神経活動(LFP)を記録すると共に、これまで手術を行い、記録された自発神経活動(LFP)の周波数帯域別解析、視床刺激時の自発神経活動(LFP)の周波数帯域別の変化を解析していく。又、視床刺激時に大脳皮質を中心とする随意運動神経回路網に生ずる機能変化についても機能画像法を用いた解析をしていく。 脊髄後索-内側毛帯系の機能保存が示唆されている中枢性疼痛局所痛例(脊髄硬膜外刺激術)において、脊髄刺激時、脳深部構造、大脳皮質を含む随意運動神経回路網に生ずる機能変化について機能画像法を用いた解析をしていく。又、これらの症例において、末梢神経刺激時に脳深部構造、大脳皮質を含む随意運動神経回路網に生ずる機能変化についても解析していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度分の科学研究費により神経活動を解析するための支援ソフトウエア、パーソナルコンピューター、手術中に用いる記録用電極、電極コード、表面電極、ディスク、テープ等を購入した。次年度においても、引き続き脳内神経活動を記録するため、記録用電極、電極コード、表面電極、ディスク、テープ等が必須の機材であり、かつ消耗品であるため一定量の購入が必要である。又、PETのデータ解析を得意とする大学院生を研究チームに加えているため、その謝金を必要とする。さらに、国内外の関連学会において研究成果を発表するための旅費、研究成果を外国語論文とするための校閲費が必要である。
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Research Products
(8 results)