2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23592118
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
北井 隆平 福井大学, 医学部, 准教授 (80251990)
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Keywords | グリオーマ / 浸潤先端 / 5ALA / サイトカイン |
Research Abstract |
脳腫瘍において浸潤先端を同定する試み、ならびに浸潤性の強い一群の腫瘍細胞について同定を行った。浸潤先端については、術中迅速病理標本を免疫染色する手法よりも5ALA蛍光を利用するのが現実的であり、その蛍光度について検討を行った。細胞実験の結果、その結果、腫瘍細胞の密度により蛍光度が規定され、肉眼で陽性となりうる腫瘍密度は1x10の7乗 cells/mL以上存在しなくてはならず、636/513nmの蛍光比は0.68以上で、それ以下では肉眼では陽性と判定されなかった。これは肉眼で蛍光陰性であっても腫瘍細胞は存在することを示しており、さらに鋭敏に腫瘍浸潤先端を同定するため、機械的に636nm/513nm蛍光比を求める必要があることが分かった。臨床症例でも同様の結果であった。これは論文にて発表した。(5-ALA誘導Protoporphyrin-IXの蛍光を視認できる腫瘍細胞密度の検討-培養グリオーマ細胞と臨床例での測定、脳神経外科 北井隆平他、in press) 臨床におけるそれぞれの脳腫瘍について、手術中に浸潤先端、腫瘍中心部分を採取し、それぞれ組織から、タンパク抽出した。MCP-1、IL-1、sIl-2などのサイトカイン、ケモカイン濃度について、グリオーマ、転移性脳腫瘍、中枢神経原発悪性リンパ腫で測定したが、有意な差を認めなかった。悪性リンパ腫に関しては論文化した。 グリオーマ浸潤に関する細胞を用いた浸潤モデルを新たに作成し、ビデオ撮影の上、検討を行った。細胞の運動は両方向性に起きており、極性を示すことはできなかった。ケモカインなどの濃度勾配による3次元培養系を構築し、検討している。その実験において、薬剤による細胞運動機能の抑制について検討した。臨床でインターフェロンベータで確認された(論文準備中)。
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Research Products
(1 results)