2011 Fiscal Year Research-status Report
神経膠腫における分子生物学的分類と個別化治療の確立
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23592141
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐々木 光 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70245512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 雄一 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60218849)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 神経膠腫 / 個別化治療 / 1p/19q / neoadjuvant chemotherapy |
Research Abstract |
1) 神経膠腫における分子生物学的分類と個別化治療の確立:CGH法による染色体解析、MGMT免疫染色、MGMTメチル化検索、IDH1遺伝子の変異解析を、全神経膠腫症例に対してprospectiveに日常的に継続し、業績――などの報告を行い、また、2)-4)の結果を得た。2) 化学療法反応性の神経膠腫に対するneoadjuvant approachの有用性検証:当施設では、化学療法反応性が示唆されたgrade 2-3の神経膠腫(1p/19q 欠失、MGMT低発現など)に対しては、摘出術後、組織型に関わらず化学療法先行で治療を行い、術後残存腫瘍がある場合(生検/部分摘出例)は縮小させた後の治癒切除(second look removal)を行う治療方針である。現在までに23例がこの方針で治療され、PDは1例もなかった。また、当初、不完全手術が行われたが、化学療法後に根治的切除が可能となった症例は11例になる。同方針の安全性と有用性についていくつかの学会で報告した(業績―など)。3) 画像所見と分子生物学的予後因子の相関について(画像所見からの術前化学療法の適応確認):CT, MRIにおける画像上の特徴と神経膠腫における分子生物学的予後因子を対比検討した結果、ある2つの画像上の特徴の組み合わせが1p/19q 欠失と約90%の腫瘍において一致することが示された。論文準備中である。4)1p/19q 欠失、MGMTメチル化、IDH1変異の腫瘍内均質性の検討:生検術などにおけるsampling errorを避けるため、個別化治療の基盤となる分類は、腫瘍内どこからでも均一な情報が得られる因子に拠ることが望ましい。lazer-capture microdissection (LCM)法によりDNAを抽出し、MGMTメチル化検索を行う手法をほぼ確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要における1)に関して、全神経膠腫症例に対してprospectiveに日常的に継続し得ている。また、2)に関して、本年度前半に論文執筆予定であり、また3)に関しては論文準備中である。4)に関しては、未だ軌道にのったとは言えないが、今年度中に概ねの結果を出せると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)神経膠腫における分子生物学的分類と個別化治療の確立:CGH法による染色体解析、MGMT免疫染色、MGMTメチル化検索、IDH1遺伝子の変異解析を、全神経膠腫症例に対してprospectiveに日常的に継続する。2)化学療法反応性の神経膠腫に対するneoadjuvant approachの有用性検証:化学療法反応性が示唆されたgrade 2-3の神経膠腫(1p/19q 欠失、MGMT低発現など)に対して、化学療法先行の治療方針、ならび、術後残存腫瘍がある場合(生検/部分摘出例)は縮小させた後の治癒切除(second look removal)を行う治療方針、を継続し、同方針の安全性と有用性についての検証を進める。本年度中に第一報の論文を投稿する。3)画像所見と分子生物学的予後因子の相関について:本年度中に第一報の論文を投稿する。また、Methionine-PET所見と分子生物学的マーカーの相関に関する研究に着手する。4)1p/19q 欠失、MGMTメチル化、IDH1変異の腫瘍内均質性の検討:MGMT免疫染色にて腫瘍内で染色性が異なる腫瘍において、それぞれの部位から lazer-capture microdissection (LCM)法によりDNAを抽出し、MGMTメチル化の状態を解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1)神経膠腫における分子生物学的分類と個別化治療の確立:CGH法による染色体解析、MGMT免疫染色、MGMTメチル化検索、IDH1遺伝子の変異解析を、全神経膠腫症例に対してprospectiveに日常的に継続する。2)化学療法反応性の神経膠腫に対するneoadjuvant approachの有用性検証:化学療法反応性が示唆されたgrade 2-3の神経膠腫(1p/19q 欠失、MGMT低発現など)に対して、化学療法先行の治療方針、ならび、術後残存腫瘍がある場合(生検/部分摘出例)は縮小させた後の治癒切除(second look removal)を行う治療方針、を継続する。3)画像所見と分子生物学的予後因子の相関について: Methionine-PET所見と分子生物学的マーカーの相関に関する研究に着手する。4)1p/19q 欠失、MGMTメチル化、IDH1変異の腫瘍内均質性の検討:MGMT免疫染色にて腫瘍内で染色性が異なる腫瘍において、それぞれの部位から lazer-capture microdissection (LCM)法によりDNAを抽出し、MGMTメチル化の状態を解析する。また、情報収集と成果発表のため、本研究に関係する諸学会に参加する。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Whole genome analysis from microdissected tissue revealed adult supratentorial grade II-III gliomas are divided into clinically relevant subgroups by genetic profile.2011
Author(s)
Hirose Y, Sasaki H, Miwa T, Ohba S, Ikeda E, Abe M, Ikeda S, Kobayashi M, Kawase T, Hasegawa M, Yoshida K
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Journal Title
Neurosurgery
Volume: 69(2)
Pages: 376-90
DOI
Peer Reviewed
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