2013 Fiscal Year Annual Research Report
副腎皮質刺激ホルモン分泌に関わる新規因子の同定と下垂体腺腫の新たな治療法の確立
Project/Area Number |
23592143
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
松野 彰 帝京大学, 医学部, 教授 (00242058)
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Keywords | ACTH / 下垂体細胞 / 分泌顆粒 |
Research Abstract |
機能性下垂体腫瘍、特に成長ホルモン(GH)や副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)産生下垂体腫瘍に対する従来の治療法はホルモン産生を抑制することを主眼としてきた。本研究では、ACTHに焦点をしぼり、分泌顆粒の形成と細胞内輸送、特に分泌に関わる新規因子を同定し、この抑制を行うことを目的とした。このことにより、機能性下垂体腺腫、ACTH産生下垂体腺腫の新規治療法の開発と大分子量ACTH産生腺腫の病態解析を目指すこととした。 ACTH恒常的過剰発現細胞株を新規に作製した。発現vectorは、哺乳類細胞で自立複製可能なepisomal vectorを用いた。これは汎用されている発現vectorを用いて外来遺伝子を染色体への組み込む方法に比べ、短期間で安定な発現細胞株を得ることが可能であった。蛍光タンパク(GFPとその変異型をさす)を融合した野生型ACTH cDNA、splicing variantである大分子量ACTH cDNAをepisomal vectorを用いて、AtT20細胞株へ導入した。遺伝子導入と発現の確認は、薬剤添加による非導入細胞の排除、FACSを用いた蛍光タンパクの発現確認とイムノブロット法により行った。さらに、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、ACTHおよび大分子量ACTH分泌顆粒の細胞内局在を観察した。CRH刺激、細胞外高カリウム刺激で、ACTHの分泌が生じることを観察した。細胞膜直下のACTH分泌顆粒の動態を、全反射顕微鏡を用いて観察した。 ACTHをはじめとするペプチドホルモンは、細胞外からの分泌刺激に素早く応答するために顆粒上および細胞膜上に存在する分子が複合体を形成し、ホルモン顆粒を細胞膜に繋ぎとめていると考えられている。この複合体を形成している因子を同定することに今後も精力を注ぎたいと考えている。
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Research Products
(29 results)
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[Journal Article] Urinary growth hormone level and insulin-like growth factor-1 standard deviation score (IGF-SDS) can discriminate adult patients with severe growth hormone deficiency2013
Author(s)
Hirohata T, Saito N, Takano K, Yamada S, Son JH, Yamada SM, Nakaguchi H, Hoya K, Murakami M, Mizutani A, Okinaga H, Matsuno A
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Journal Title
Endocr J
Volume: 60
Pages: 369-373
Peer Reviewed
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[Journal Article] Clinicopathological and molecular histochemical review of skull base metastasis from differentiated thyroid carcinoma2013
Author(s)
Matsuno A, Murakami M, Hoya K, Yamada SM, Miyamoto S, Yamada S, Son JH, Nishido H, Ide F, Nagashima H, Sugaya M, Hirohata T, Mizutani A, Okinaga H, Ishii Y, Tahara S, Teramoto A, Osamura RY, Yamazaki K, Ishida Y
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Journal Title
Acta Histochem Cytochem
Volume: 46
Pages: 129-136
Peer Reviewed
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