2011 Fiscal Year Research-status Report
グリオーマ幹細胞を標的とした光線力学療法の開発:ポルフィリン排泄と分化の制御
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23592147
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
黒岩 敏彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30178115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶本 宜永 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30224413)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | がん幹細胞 / 悪性脳腫瘍 / 光線力学療法 / 5アミノレブリン酸 / ポルフィリン / ABCG2 |
Research Abstract |
1)ABCG2の基質がポルフィリンであり、その細胞外排泄を担っていることを論文で発表した。Ishikawa, T., Takahashi, K., Ikeda, N., Kajimoto, Y., Hagiya, Y., Ogura, S.-ichiro, Miyatake, S.-ichi, Kuroiwa, T. (2011). Transporter-Mediated Drug Interaction Strategy for 5-Aminolevulinic Acid (ALA)-Based Photodynamic Diagnosis of Malignant Brain Tumor: Molecular Design of ABCG2 Inhibitors. Pharmaceutics, 3(3), 615-635. doi:10.3390/pharmaceutics30306152)ABCG2をチロシンキナーゼ阻害剤のGefitinibを投与することで、ポルフィリンの細胞外排泄が阻害され、細胞内ポルフィリン濃度が上昇し、光線力学効果を増強することを、脳腫瘍細胞株を用いたin vitroの実験で明らかにした。現在投稿中である。3)現在、cancer stem cell likeな細胞株の確立することが可能となった。予備的解析では、ABCG2の発現が非常に高いことが判明した。これは、これから本研究を進展させる上で非常に重要なステップであり、次年度の研究に応用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点での研究は順調であり、成果が出てきている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、cancer stem cell likeな細胞株の確立することが可能となった。予備的解析では、ABCG2の発現が非常に高いことが判明した。これは、これから本研究を進展させる上で非常に重要なステップであり、次年度の研究ではcancer stem cell likeな細胞のABCG2を効果的に抑制する薬剤を選定し、がん幹細胞にも有効な光線力学療法を施行する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験装置は、概ね整備されており、研究費は主として薬剤や実験動物の購入費用として使用する予定である。また、平成23年度未使用額が、334,267円あるが、次年度研究で予定しているcancer stem cellの培養維持費がかさむことが想定されるので、培養維持のための培養液などの試薬代として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)