2011 Fiscal Year Research-status Report
陳旧性末梢神経損傷に対する末梢神経緩徐伸長法の適応に関する研究
Project/Area Number |
23592155
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
落合 直之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (30134563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西浦 康正 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80208131)
原 友紀 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30431688)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 再生医学 / 神経科学 / 末梢神経伸長 / 神経欠損治療 |
Research Abstract |
我々は末梢神経欠損間隙に対する新しい治療法として,末梢神経緩徐伸長法を開発し臨床応用を目指している.臨床の現場では,新鮮外傷に対し本法を用いた治療を行うことに加え,陳旧性損傷に対する治療に用いられることが多いと予想される.本研究では実際の患者への適用に向け、陳旧性の神経欠損間隙に対する本法の適応と限界を確認することを目的とした。(研究1)陳旧性損傷時の治療法の確立:陳旧性神経欠損モデルでも神経伸長が可能で機能的回復が得られるかどうか確認した。(研究1-1)ラット坐骨神経15mm陳旧性欠損モデルの作成:坐骨神経大腿骨中央部を5mm切除し、30日間待機後に両断端を2mmずつ切除することで陳旧性15mm欠損を作成することができた。モデルの妥当性と再現性を確認するために、神経断端退縮率の計測と断端の免疫染色による神経組織の状態確認を行った。(研究1-2)末梢神経両断端緩徐伸長法による陳旧性欠損の修復:研究1-1のモデルにラット用神経伸長器を装着し、両断端を1mm/日の速度で15日間伸長した。両断端は新鮮化を加えても端端縫合できた。縫合後12週目に電気生理および組織定量学的手法により神経再生能を評価した。対照群として坐骨神経を中央部で切断し、30日待機後に端端縫合により修復した神経縫合群を作成し、縫合後12週目に評価した。結果、神経伸長群は神経縫合群と同等の良好な神経再生能を呈した。末梢神経両断端神経伸長法は陳旧性損傷も修復し得る有用な治療法であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書通りに実験を遂行でき、実験結果もよかった。
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Strategy for Future Research Activity |
計画書通りに行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画書通りに使用する。
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