2011 Fiscal Year Research-status Report
ラット髄核留置モデルにおける全身または局所ストレス負荷が及ぼす疼痛関連行動
Project/Area Number |
23592169
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
関口 美穂 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00381400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 臣一 福島県立医科大学, 医学部, その他 (80045773)
紺野 愼一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 脳・神経 / ストレス / 疼痛 |
Research Abstract |
慢性疼痛は、心理・社会的因子の関与により疼痛が遷延化する。ストレスなどの因子は、精神医学的問題に影響を及ぼすことが知られている。アロディニアの症例では、非侵害刺激で疼痛が誘発される。さらに、繰り返しの疼痛刺激が記憶され、疼痛の慢性化に関連すると報告されている。本研究の目的は、ラット髄核留置モデルにおける疼痛関連行動に対して、非侵害刺激が与える影響を検討することである。方法SD系雌ラット(n=48)を用いた。髄核留置(NP)群は、髄核を左第5腰神経に留置した。シャム群は、髄核留置群と同じ手術手技で髄核を留置しないモデルを用いた。実験系は、髄核留置群とシャム群をさらに2群に分類し、非侵害刺激を加える群と加えない群の4群:NP-局所(Sti)(+), NP-Sti(-), Sham-Sti(+), Sham-Sti(-),に設定した。左足底に絵筆を用いて、毎日5分間の非侵害刺激を14日間連続で施行した。疼痛閾値は、術前と術後42日まで計測した。ストレスの程度を反映する血清コルチコステロンとNK細胞活性を術後14日目に測定した。髄核留置群では、疼痛閾値は術後28日間低下し、術後35日目から回復した。非侵害刺激を加えた髄核留置群とシャム群では、疼痛閾値が術後42日間低下した。血清コルチコステロンとNK細胞活性は、4群間で有意な差は認められなかった。NP群とシャム群に、対して全身ストレス負荷として、拘束負荷(RS)(+), NP-RS(-), Sham-RS(+), Sham-RS(-)を設定した。各計測時点での、後神経節を採取した。現在、PCR法を用いて、炎症性サイトカインの発現変化について解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
行動学的検討は実施済みであり、現在組織学的検討と分子生物学的検討を実施していることから、計画通りの予定で進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
PCR法を用いての解析では、すでに採取しているサンプルから各物質の発現変化について検討する。薬物投与前のデータを解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
動物購入費と試薬購入費として使用する。
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