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2012 Fiscal Year Research-status Report

腰痛の診断治療における神経栄養因子の応用

Research Project

Project/Area Number 23592175
Research InstitutionToho University

Principal Investigator

青木 保親  東邦大学, 医学部, 准教授 (70584001)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中島 新  東邦大学, 医学部, 准教授 (60583995)
大鳥 精司  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40361430)
中川 晃一  東邦大学, 医学部, 教授 (30400823)
Keywords椎間板 / 腰痛
Research Abstract

本年度内に、手術時に摘出した椎間板および、脊髄造影検査時に採取した脳脊髄液を保存継続し、一部の検体を用いて目的とする物質の発現について進めました。神経栄養因子であるNGF、GDNF、BDNF、CNTF、炎症性メディエーターであるIL17をELISAにて調べましたが、残念ながら椎間板内のNGF、BDNF以外の物質以外は発現を認めることができませんでした。脳脊髄液に関しては神経障害を反映する物質であるpNFH、ストレスホルモンのCRFなども試しましたが、pNFHのみ発現を認めました。椎間板内のNGF、BDNF発現に関しましては、椎間板ヘルニアの有無、椎間板変性の程度、痛みの程度などとの関連性を調べました。結果として椎間板ヘルニアの有無によりNGF、BDNFの発現が多いことが判明しました。残念ながら椎間板変性の程度は弱い相関、痛みとは相関がないと思われる結果でありました。これにより、椎間板はヘルニアを起こした後にNGFやBDNFなどの神経栄養因子が増加する可能性を示すことができました。今後、検体数を増やし引き続き椎間板変性や痛みとの関連を調査継続すること、神経栄養因子を発現する細胞の種類などを調査して研究を進めたいと考えます。脳脊髄液の研究は、各物質のELISAによる検出が非常に難しく、なかなか進行しておりませんが、今回pNFHが検出可能であったことから、腰痛、下肢神経症状などとpNFHの発現などについて調査を継続する予定であります。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

椎間板、脳脊髄液の研究を行っておりますと、様々な物質の発現を検出することが非常に難しく、その点では非常に苦労しております。幸い、主要な目的であったNGF、BDNFの発現が微量ながら認めることができたことで、今年度になりやっと研究が軌道に乗り始めました。検体の収集は順調に進んでおり、組織学的な研究も十分に進めることができそうな方向になっております。可能であれば、ある時期からは椎間板検体を細胞培養の系に使用開始することも視野に入れることができてまいりました。また、脳脊髄液の研究においてもpNFHという物質が検出可能になりましたので、神経障害、疼痛などとの関連を調査することが可能になりました。そのような点から考えますと、当初の研究目的はおおむね順調に進展していると考えております。

Strategy for Future Research Activity

昨年度は、椎間板から抽出したタンパクの解析を繰り返しましたが、ELISAにて検出が難しく、条件検討を続けました。タンパク抽出のための試薬類は当施設(東邦大学医療センター)のものを使用できたこともあり、一部未使用金額が発生しました。
今後はさらに椎間板検体の収集を続け、それらの検体に関してNGF、BDNFの発現をELISAで調査を継続し、最終的なデータをまとめるつもりです。また、mRNAを抽出してRT-PCRによるデータも収集予定です。一部の検体は組織標本作成に利用して免疫染色を行い、NGF、BDNFの局在を調査する予定です。脳脊髄液はpNFHの調査を継続し、そのほかの痛みに関連する可能性のある物質を探索することも検討しております。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は、これまで同様にELISAによる椎間板内NGF、BDNFの調査を継続するためにELISAキットを使用します。そしてmRNA抽出の上、Realtime PCRにて半定量を行う予定です。昨年度に行うことができなかった椎間板、脳脊髄液の解析を行うために、昨年度のみ使用金額を使用します。また、椎間板の一部はNGF、BDNFの発現細胞を確定するため、免疫染色を行う予定です。また、mRNA抽出、PCR施行のための試薬、免疫染色に必要な抗体(NGF,BDNFなど)などの購入を計画しており、昨年度の未使用金額と本年度の予算を充当し研究を完遂し、論文として公表することをめざします。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results)

  • [Journal Article] Tumor necrosis factor-α-immunoreactive cells in nucleus pulposus in adolescent patients with lumbar disc herniation2013

    • Author(s)
      Seiji Ohtori
    • Journal Title

      Spine

      Volume: 38 Pages: 459-62

    • DOI

      10.1097/BRS.0b013e3182739cb4.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Evaluation of Nonspecific Low Back Pain Using a New Detailed Visual Analogue Scale for Patients2012

    • Author(s)
      Yasuchika Aoki
    • Journal Title

      Pain Research and Treatment

      Volume: 2012 Pages: 1-4

    • DOI

      10.1155/2012/680496

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] A Prospective Randomized Controlled Study Comparing Unilateral Pedicle Screw and One Cage Versus Bilateral Pedicle Screw and Two Cages in Transforaminal Lumbar Interbody Fusion for Degenerative Spondylolisthesis2012

    • Author(s)
      Yasuchika Aoki
    • Journal Title

      Journal of Neurosurgery Spine

      Volume: 17 Pages: 153-59

    • DOI

      10.3171/2012.5.SPINE111044

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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