2013 Fiscal Year Research-status Report
多中性骨肉腫樹立細胞株を用いた病態解明と転移抑制のための実験的研究
Project/Area Number |
23592201
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
山田 治基 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40146626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直樹 藤田保健衛生大学, 共同利用研究施設, 准教授 (00267957)
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Keywords | 多中心性骨肉腫 / 細胞株 / 骨転移 / GFP遺伝子導入 / ケモカイン / カドヘリン |
Research Abstract |
研究の達成目標として、樹立した多中心性骨肉腫細胞株を用いてin vivoにおける細胞株の移植の実験系を構築し、1)細胞動態を観 察し高い確率で骨転移を形成する細胞株(亜株)を新たに作成する。2)1)で作成した亜株における骨肉腫の骨転移に関与する因子の検索と解析を行うことである。1)に関しては平成23年度までに一定の成果を得ている。平成24年度に作製した各種腫瘍細胞に特異的に反応する抗体セットを、多数の細胞に対して一度に反応させ、その反応の強さを蛍光強度で定量的に測定することを試みている。 また、研究目標2)に関係して、近年、カドヘリン11が骨転移に関係する因子として注目されている。カドヘリンはサブタイプによって各種組織に偏在して存在することが分かっている。E-カドヘリン,N-カドヘリンは癌腫の転移において注目されている接着因子である。多中心性骨肉腫細胞株におけるE-カドヘリン、N-カドヘリン、カドヘリンの三種類の接着因子の発現についてマイクロアレイの解析、FACS、組織染色を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多中心性骨肉腫細胞株は原発巣と転移巣の細胞株を作製してあるが、原発巣の細胞増殖能が悪く、実験に用いるだけの細胞数を用意することが困難な状態である。 また、カドヘリンは細胞接着因子であるため、FACS時に細胞の剥がし方によって反応が変わる傾向が見られた。培養法と細胞の剥離方法を工夫する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
原発巣の細胞株で実験が困難なため、その他の悪性腫瘍細胞株で比較実験を行う。比較する細胞の種類を増やして行くことで、各種細胞に共通する因子を抽出する。 カドヘリンについては細胞の培養方法や実験法を工夫する。
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