2012 Fiscal Year Research-status Report
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23592202
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
吉岡 潔子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 研究所, 研究員 (40342993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 和幸 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 研究所, 部門長 (20301806)
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Keywords | SSX / 肺転移 / MMP-1 / 微小環境 / xenograft model |
Research Abstract |
SSXを始めとするがん精巣抗原は腫瘍免疫治療の良い標的分子とされているが、生物学的機能の解析は殆どされていない。SSXは腫瘍に局在して発現していることから、SSXの悪性腫瘍の進展、転移に果たす役割を解明することで、がん特異的な蛋白質を分子標的とした副作用の少ない治療法の開発の可能性がある。SSX は、Histone と結合し核内に局在し、種々の分子の転写調節をしている可能性が考えられるので、下流のtarget を検索するためSSX を外因性に高発現する細胞株と、siRNA で発現抑制した細胞株、コントロール細胞株における種々RNA 発現をAgilent 社microarray にて解析し、SSX により発現調節される分子として、MMP-1 を見いだした。SSX を高発現させたヒト線維芽肉腫細胞株HT1080 をヌードマウスに皮下移植―転移巣の培養を数回繰り返すことで高肺転移HT1080株を複数 株樹立した。今回樹立した高肺転移株の細胞形態は親株であるHT1080 cellとよく似た特徴的なmembrane rufflingを認めている。高肺転移株はmockに比べてSSX 蛋白質は約3 倍発現が増加していた。さらに、Transwell chamber を用いた浸潤能、運動能はmockに比べて各々2倍の増加を認めた。高肺転移株はmockに比べてMMP-1蛋白質は約2倍増加を認め、MMP-1酵素活性は約2倍増加を認めた。転移先での微小環境は原発巣の状態とは全く異なり、種々の難関をすり抜け生着するのは非常に稀である。 SSXにより発現制御されるMMP-1が肺微小環境下においてがん細胞の増殖・浸潤・転移に関与する役割を検討するため、肺微小環境下をmimic した系としてHUVEC とがん細胞の重層培養系を確立中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はSSX を高発現させたヒト線維芽肉腫細胞株HT1080 をヌードマウスに皮下移植―転移巣の培養を数回繰り返すことで高肺転移HT1080株を樹立した。動物実験開始時にはSSXを外因性に高発現させたHT1080をヌードマウスに皮下移植―転移巣が出現する系がうまく機能しなかった。当初目的とした高肺転移HT1080株を樹立することができたので、今後ヌードマウスを用いた肺微小環境下をmimic した系としてHUVEC とがん細胞の重層培養系を確立し肺微小環境下におけるがん細胞の増殖・浸潤・転移に関して詳細な検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
悪性軟部腫瘍は頻度は少ないが若年にも認められ、化学療法に抵抗性を示す症例も多く、肺転移を来して予後が悪い。SSXを外因性に高発現させたHT1080をヌードマウスで皮下移植―転移巣の培養を数回繰り返すことで高肺転移HT1080株を樹立できた。今後、肺微小環境下をmimic した系としてHUVEC とがん細胞の重層培養系を確立し肺微小環境下におけるがん細胞の増殖・浸潤・転移に関して今回樹立した高肺転移株を用いて詳細な検討を行い、マウスに投与可能なsiRNA を内包したliposome を用いて標的としたSSX を含む可能性のある分子のsiRNA の全身投与による動物実験を行い臨床応用を目指していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.体調を崩し、2013年1月頃より研究を実施することが困難となり、医療機関を受診して、3月頃より休暇を取得して休んでいる。主治医と相談しながら、復帰に向けて計画している。 2. 実験系の確立に時間がかかり十分に消耗品を使用して次のステップに進めなかった。 2013年度(平成25年度)の補助金とあわせ研究を計画し、消耗品に使用予定。
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Research Products
(13 results)