2013 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨変性過程において鍵となる遺伝子発現制御因子の探索
Project/Area Number |
23592218
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡崎 賢 九州大学, 大学病院, 講師 (10398092)
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Keywords | 軟骨代謝 / 関節炎 / 軟骨分化 / 破骨細胞 / 骨破壊 |
Research Abstract |
関節リウマチにおいて関節破壊を引き起こす破骨細胞の活性化に必須の分子RANKLの発現が亢進している現象を調節する分子メカニズムとして、転写因子C/EBP betaが関与している。リウマチ患者から得られた滑膜細胞培養系をもちいてC/EBP bataがRANKLの発現を亢進させることを証明した。C/EBP betaの機能をコントロールすることでRANKLの発現を抑えることが出来ることも示した。C/EBP betaはMMP3やMMP13などの関節軟骨基質を破壊する酵素の発現を亢進させる作用もあり、関節リウマチの骨関節破壊に中心的な鍵となる因子であることが示された。これらの知見は日本軟骨代謝学会、日本リウマチ学会などで発表し、Annals of Rheumatic DiseasesやArthritis Rheumatismに論文投稿している。 また、C/EBP betaは軟骨細胞の肥大分化にも重要であり、軟骨細胞においてII型コラーゲンの発現を抑制させ、X型コラーゲンの発現を亢進させること、また、RUNX2やindian hedgehogの発現を促進することも証明した。この知見も英文論文にまとめ、投稿中である。
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