2013 Fiscal Year Annual Research Report
転写抑制因子Blimp1によるエピジェネティック制御を介した破骨細胞分化制御機構
Project/Area Number |
23592231
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宮内 芳輝 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (90445411)
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Keywords | 破骨細胞 / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
骨の恒常性は骨吸収を司る破骨細胞と、骨形成を担う骨芽細胞との絶妙なバランスの上に規定されており、その破綻によっては骨粗鬆症等の疾患を発症する。骨粗鬆症は様々な要因によって発症することが知られているが、中でも閉経は最も大きな発症要因の1つとして知られているものの、閉経による疾患発症メカニズムの詳細は不明のままであった。申請者は、女性ホルモンであるエストロゲンによって持続的に破骨細胞内のhypoxia inducible factor 1 alpha (Hif1a)が抑制されること、卵巣摘除偽閉経(OVX)モデルにおいてエストロゲンの欠乏に伴い破骨細胞中にHif1aが蓄積することを見いだした。破骨細胞特異的にHif1aを欠損させるとOVXによる骨量の減少がキャンセルされた。さらに、Hif1aの特異的な阻害剤を経口投与することによっても、OVXによる骨量減少が完全に抑制されることを見いだした。しかし、OVXを施行しないShamマウスにおいては破骨細胞特異的Hif1a欠損マウスも、Hif1a阻害剤投与マウスも、特に骨量には影響を来さなかった。以上のことから、閉経後骨粗鬆症においてHif1aが必須の機能を果たすことを見いだすことが出来た。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] HIF1α is required for osteoclast activation by estrogen deficiency in postmenopausal osteoporosis.2013
Author(s)
Miyauchi Y, Sato Y, Kobayashi T, Yoshida S, Mori T, Kanagawa H, Katsuyama E, Fujie A, Hao W, Miyamoto K, Tando T, Morioka H, Matsumoto M, Chambon P, Johnson RS, Kato S, Toyama Y, Miyamoto T.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A.
Volume: 110
Pages: 16568-16573
DOI
Peer Reviewed