2012 Fiscal Year Research-status Report
肩関節の生体力学的解析に基づく腱板断裂発症機構の解明
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23592237
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
三幡 輝久 大阪医科大学, 医学部, 助教 (30425053)
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Keywords | 肩 / 腱板 |
Research Abstract |
【目的】腱板断裂に対する保存的治療として、腱板筋力訓練が広く行われている。腱板断裂サイズは経年的に増加すると考えられているが、腱板筋力訓練が断裂サイズの拡大に影響を及ぼすかは知られていない。そこで今回、腱板筋力強化によって残存腱板の歪みが変化するかを検討した。 【対象と方法】新鮮凍結屍体8肩関節を肩実験装置(University of California)に設置して実験を行った。まず棘上筋腱を大結節付着部にて前後幅1㎝で切離し(小断裂モデル)、2種類の筋力負荷(①コントロール群:棘上筋20N、肩甲下筋30N、棘下筋20N、小円筋10N、三角筋60N、大胸筋30N、広背筋30N、②腱板筋力増加群:棘上筋20N、肩甲下筋60N、棘下筋40N、小円筋20N、三角筋60N、大胸筋30N、広背筋30N)を加えることによる残存腱板の歪みを、Microscribeを用いて計測した。計測部位は切離した腱板の前方と後方に対して、①断裂部辺縁、②辺縁から5mm、③辺縁から10mmの3か所ずつとした。続いて棘上筋腱と棘下筋腱の切離を追加して前後幅2cm(中断裂モデル)、前後幅3cm(大断裂モデル)とし、小断裂モデルと同様に2種類の筋力負荷で残存腱板の歪みを計測した。コントロール群と腱板筋力増加群における歪みを、t検定により比較検討した。 【結果】小断裂モデルにおける残存腱板の歪みは、腱板筋力負荷を変えても有意な変化を認めなかった。中断裂モデルにおいては、腱板筋力負荷を増加させることにより、前方の辺縁から5mmと10mmにおける歪みが有意に減少した(p<0.05)。大断裂モデルにおいては、腱板筋力負荷を増加させることにより、前方と後方ともにすべての計測部位で歪みは有意に減少した(p<0.05)。 【考察】2㎝以上の腱板断裂に対しては、腱板筋力訓練によって断裂部の拡大を抑制できる可能性があると思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験も終了し、国内外での発表を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
学会発表を継続し、今回の研究に関して議論を繰り返し、論文を作成する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費は、平成24年度の未使用額を含めて、学会発表および論文発表のための諸費用に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)