2011 Fiscal Year Research-status Report
タンパク分解酵素とその内因性阻害因子のバランスに着目した変形性関節症の病態解明
Project/Area Number |
23592241
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Research Institution | Clinical Research Center for Allergy and Rheumatology, National Hospital Organization, Sagamihara National Hospital |
Principal Investigator |
山口 鉄生 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 政策医療企画部, 研究員 (80569731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 尚志 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 政策医療企画部, その他 (10251258)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 |
Research Abstract |
本研究では、正常、初期OA、さらに末期OAのヒト軟骨を用いて軟骨変性の初期変化とOAの進行過程を検証することである。関節軟骨における内因性阻害因子(TIMP1,2,3,4)の発現に着目し、タンパク質分解酵素(MMP-1,2,3,ADAMTS5)とのバランス関係を検証した。Real-time PCRでmRNA発現を調べたところ、TIMP2,3,4はMMP-13とADAMTS5に先立って初期OAで変化していた。また、MMP-13とADAMTS5の発現は正常と比べ、初期OAで変化は無く末期OAで増加していた。さらに関節軟骨を変性と非変性部に分けて検証したところ、各TIMPの発現は部位によって発現が異なる傾向が現れつつある。以上の結果は、これまでの予備的実験データとさほど変わりなく、さらに症例を重ねた検証を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って進んでいる。症例の増加に伴いデータが固まりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
mRNA発現のみならずタンパクレベルでも解析を行うことで、OAの発症および進行機序を詳細に解析する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ヒト軟骨抽出液に含まれるMMP-1,2,3,13,ADAMTS5,TIMP1,2,3,4をLuminexシステム(suspension array technologyによるmultiplex analyte profiling) およびELISAにより定量的に評価する。従ってこれまで行ってきた軟骨組織からのRNAの抽出とそのcDNAへの転換、その後のreal-time PCR解析に加えて、LuminexやELISAの解析にも研究費が費やされる予定である。
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Research Products
(1 results)