2011 Fiscal Year Research-status Report
セボフルラン、プロポフォール麻酔時のエストロゲン、プロゲステロンの脳保護効果
Project/Area Number |
23592246
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
石山 忠彦 山梨大学, 医学部附属病院, 准教授 (90293448)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 和広 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (30402027)
寺田 仁秀 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (80334861)
正宗 大士 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (40324199)
岩下 博宣 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (10232670)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | セボフルラン / プロポフォール / エストロゲン / プロゲステロン |
Research Abstract |
ウサギの耳から静脈路を確保し、大腿動脈より動脈ラインを確保して、気管切開を行い人工呼吸した。麻酔は、セボフルラン3.7%の吸入かプロポフォール36 mg/kg/hrの持続静注で行なった。頭部を開頭してクラニアルウインドウを作成した。エストロゲン(E群)10-11, 10-9, 10-7, 10-6, 10-5 mol/L、プロゲステロン(P群)10-11, 10-9, 10-7, 10-6, 10-5 mol/L、または人工髄液(C群)を6 mL/hrで灌流し、その前後で脳血管径を計測することで、それぞれの薬剤の脳血管への直接作用を観察した。全ての計測の後、脳を固定して切り出した。切り出された脳は、冷凍庫で凍結させた。新たに購入した高性能ミクロトームで凍結脳を切って標本を作成し、ヘマトキシリンエオジン染色をして脳傷害の程度を評価した。エストロゲンとプロゲステロンは脳血管に有意な効果を示さなかった。E群P群C群ともに脳傷害は認められなかった。しかし、使用したエストロゲンとプロゲステロンはプロドラッグであり、それぞれの薬剤の直接作用は、今回使用した薬剤では評価できないことが判明した。エストロゲンとプロゲステロンの直接作用は、それぞれの粉末製剤を溶解して使用しないと検討できないのではないかと考えられた。現在製薬会社にエストロゲンとプロゲステロンの粉末を提供してもらえるように申請している最中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
エストロゲン、プロゲステロンの脳血管への効果と脳傷害の程度を検討し、両薬剤ともに脳血管へは直接作用せず、脳傷害もきたさないとの結果を得た。しかし、使用した薬剤が適当でないのではないかと考えられた。薬剤を見直し、最初からやり直す予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
再度、エストロゲン、プロゲステロンの脳血管への効果を検討し、その後脳虚血時のエストロゲン、プロゲステロンの脳血管への効果と脳保護効果を検討していく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
繰越金の400,000円と次年度の研究費は、消耗品および成果発表のための旅費に当てる予定である。
|