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2012 Fiscal Year Research-status Report

ニューロメーターを用いた周術期の末梢神経障害の評価

Research Project

Project/Area Number 23592281
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

池野 重雄  信州大学, 医学部, 委嘱講師 (60265270)

Keywords末梢神経障害 / ニューロメーター / ペインビジョン
Research Abstract

臨床データと、動物実験によるデータ収集を行っている。
臨床データについては、以下の2項目を中心としてデータを収集している。まず、H23年度に引き続き硬膜外鎮痛法による術後の神経機能の変化を調査している。人工膝関節置換術や股関節手術を受ける患者を対象として調査を行っている。手術前日から調査は開始される。ニューロメーターを用いて、神経線維ごとの機能を測定する。手術後は、硬膜外鎮痛法の効果が消失していから12時間、24時間、48時間後に調査を行っている。尚、この測定は、手術侵襲による影響を除外するために手術側の反対側の下肢で行っている。これとは別に、血栓予防措置の神経機能に与える影響の調査をしている。手術前日に、ニューロメーターを用いて、神経線維ごとの機能を測定する。測定部位は、腓骨神経領域とする。血栓予防装置ごとの神経機能に与える影響を調査する。対象となる血栓予防処置としては、間歇的空気圧迫法、弾性ストッキングの着用および弾性包帯の使用とする。これらのデータ収集とともに術後神経障害発生症例を収集しているが、頻度が低いため、さらなる時間を要するものと思われる。
神経機能の測定を効率化する可能性として、Aβ線維の機能測定について、ペインビジョンとニューロメーターによる測定値を比較している。ボランティアにより、2種類の器械の測定値を計測し比較を続けている。Aβ繊維に関しては、ニューロメーターによる測定値を、ペインビジョンで代用できる見込みが強くなってきているが、他の神経線維に関しては検討中である。
動物実験では、植田らが考案したEPF法(Electrical stimulation-induced Paw Flexion) EPW法(Electrical stimulation-induced Paw Withdrawal)の2種類のテストの開始に向けて実験を重ねている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

硬膜外鎮痛法による術後の神経機能の変化および血栓予防装置による神経機能の変化の評価に関しては、データの蓄積が順調に進んでいるものの、術後神経障害の発生は稀であり、神経障害とその原因の因果関係を見つけるにはさらにデータ収集を行わなければならない。
効率よくデータ収集するために、神経機能の測定時間をさらに短くする方法を検討している。ペインビジョンによるAβ線維の機能測定とニューロメーターによる同線維の機能測定の比較を、ボランティアの協力により進めている。Aβ繊維に関してはニューロメーターによる測定値をペインビジョンによる測定値で代用できる見込みが強くなってきているが、他の神経線維に関しては更なる検討が必要である。
植田らが考案したEPF法(Electrical stimulation-induced Paw Flexion) EPW法(Electrical stimulation-induced Paw Withdrawal)の2種類のテストの開始に向けて実験を重ね、開始の目途が立ちつつある。

Strategy for Future Research Activity

術後の患者の神経機能評価に関しては、データ収集を続ける。データ収集には周術期の患者の協力を得ているので、周術期の患者のストレスを少しでも減らし、より協力が得られやすいようにしたい。そのために、測定時間の短縮を図りたいと考えている。ニューロメーターによる測定は、比較的時間を要するため、測定値の一部を、より短時間で行うことができるペインビジョンの測定値で代用することにより、測定時間を短縮できる可能性がある。具体的には、Aβ繊維について、ニューロメーターによる機能測定をペインビジョンで代用したい。まずは、ボランティアによる二つの器械の測定値を比較し、相関関係を明らかにしたい。そして、データ収集の効率化を目指す。
植田らが考案したEPF法(Electrical stimulation-induced Paw Flexion) EPW法(Electrical stimulation-induced Paw Withdrawal)の2種類のテストを用いて、神経ブロックによる神経機能の評価をおこなうことができるように方法を確立する。神経ブロックは、2%から8%までのリドカインを用いる予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

データの蓄積が重要であるため、今まで以上にデータ収集をするためには効率化が求められる。ボランティアを用いた実験を、まず、精力的におこない、結果を検証したい。検証が成功すれば、データ収集がよりよく行えると思われる。
動物実験に関しては、実験動物の購入や消耗品の購入を行いたい。また、精度の高いデータを収集できるように、実験に用いる全身麻酔薬や局所麻酔薬は、比較的高価であっても実際に臨床で使用されている薬剤を使用したいと考えている。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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