2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592286
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内山 昭則 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (00324856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 裕士 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50252672)
井口 直也 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (00372623)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 人工呼吸 / 気管チューブ / 気道抵抗 / 呼吸仕事量 |
Research Abstract |
集中治療部に入室し人工呼吸管理を受けた患者32名において調節呼吸中と自発呼吸離脱テスト中に測定した呼吸回路内圧と呼吸流速の波形データを解析した。測定データから気管チューブと人工鼻の気流抵抗値から気管チューブ先端部での気管内圧波形を推定し、それをもちいて気管チューブ、人工鼻と人工呼吸器本体から人工呼吸中の呼吸相に負荷される抵抗値や負荷される呼吸仕事量を算出した。これまで実際の人工呼吸中の患者で気管内圧を評価した報告は非常に少ない。この解析結果から呼気相においても気管チューブ、人工鼻と人工呼吸器によって患者へ呼吸負荷がかかっており、とくに1分間あたりの換気量が増加した場合に呼吸負荷が大きくなることが判明した。人工呼吸を必要とするような患者においては肺機能の低下と全身酸素消費の亢進によって必要な1分間あたりの換気量が増加していることが知られており、集中治療部に入室するような患者においては人工呼吸管理中の呼気補助法の必要性が示唆された。患者での気管内圧波形データは今後の呼気補助法の開発に役立てる予定である。呼気補助法の開発には人工呼吸回路と呼気補助のための陰圧発生装置との接続を行う回路弁を呼吸サイクルに同調して駆動させるシステムが必要である。患者の呼吸サイクルの測定は呼吸回路内圧と呼吸流速を測定することによって行う。また、陰圧による呼気補助レベルの設定には呼吸回路内圧と呼吸流速のデータをPCに取り込み、気管チューブと人工鼻の抵抗値から気管内圧を推定する方法と先端に圧トランスデューサを持つ細いカテーテルを使用して実際に気管内圧を測定する方法の両者を併用する方法を検討開発中である。回路弁を制御するソフトウェアは開発用ソフトウェアLabViewを用いての作成を進めている。来年度中には呼気補助システムのモデル肺を用いたテストを行う予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者のデータの解析から呼気補助の必要性と目標の評価ができた。呼気補助システムの開発もソフトウェアの開発を進めており、来年度中にはテスト肺の実験を行える予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
呼気補助法の開発には人工呼吸回路と呼気補助のための陰圧発生装置との接続を行う回路弁を呼吸サイクルに同調して駆動させるシステムが必要である。患者の呼吸サイクルの測定は呼吸回路内圧と呼吸流速を測定することによって行う。陰圧による呼気補助レベルの設定には呼吸回路内圧と呼吸流速のデータから気管内圧を推定する方法と先端圧トランスデューサ付細径カテーテルを使用して実際に気管内圧を測定する方法の両者を併用する方法を検討開発中である。回路弁を制御するソフトウェアは開発用ソフトウェアLabViewを用いての作成を進めている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
開発用ソフトウェアLabViewを用いて呼気補助システムを作成し、モデル肺を用いて呼気相の気管チューブと呼吸回路抵抗による呼気負荷を軽減するテストを行う予定としている。
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