2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592286
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内山 昭則 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (00324856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 裕士 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252672)
井口 直也 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (00372623)
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Keywords | 人工呼吸 / 気管チューブ / 呼吸仕事量 / 呼気 / 肺過膨張 |
Research Abstract |
前年度までに計測、記録した集中治療で人工呼吸受けた患者での人工呼吸中の気道内圧と流量波形データを元に気管チューブ先端部での患者の気管内圧を連続的に算出し、呼気相に患者に負荷される呼気仕事量を算出した。呼気仕事量は今までほとんど測定されておらず、実際の患者データに基づくものでは我々の研究がほとんど唯一のものである。呼気相の仕事量を気管チューブサイズと人工呼吸モード別に分析し、従来考えられてきたよりも、呼気相に負荷される患者の仕事量は大きく、特に必要な換気量が増大している呼吸不全患者においては著明に大きくなっている可能性が示唆された。このことはわれわれが目指す呼気補助の可能な人工換気システムの必要性とその問題点を分析するのに大きく参考になった。この研究結果は米国の呼吸管理専門誌Respiratory Careに投稿し、採択されH24中に掲載予定である。また、同時に人工呼吸器モードの影響をみるために自発呼吸がある患者においてプレッシャーサポート換気モード、オートマチックチューブコンペンセーションモードとプロポーショナルアシスト換気モードにおける相違点の分析研究も行い現在、外国誌に投稿中である。 これらの研究結果を踏まえ、人工呼吸器の呼吸器回路に接続する形で呼吸器回路内に設置した電磁弁と呼気相に連動したステッピングモータ駆動のピストンで呼気補助を行うシステムを作成中である。H23年度中にハードウェアシステムの構築はほぼ完成しており、機器計測制御ソフトウェア LabView上でハードウェアをコントロールするソフトウェアを開発、作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
人工呼吸中の患者に負荷される呼気仕事量を計算をおこなったが、計算式が複雑なため患者データの解析に時間がかかり、投稿論文の掲載がおくれた。呼気補助システムの構築には患者の呼吸に合わせてステッピングモーターを駆動し、電磁弁を開閉するソフトウェアの開発が必要である。その前段階としてコントロールシステムと機器の接続に種々の問題点が発生したため、それを克服するために時間がとられた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究結果を踏まえ、人工呼吸器の呼吸器回路に接続する形で呼吸器回路内に設置した電磁弁と呼気相に連動したステッピングモータ駆動のピストンで呼気補助を行うシステムを作成中である。H23年度中にハードウェアシステムの構築はほぼ完成しており、機器計測制御ソフトウェア LabView上でハードウェアをコントロールするソフトウェアを開発、作成中である。H24年度早期にシステム完成させ、モデル肺を用いた実験を行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
LabView上でソフトウェア開発を行くための経費として使用予定である。また、モデル肺の実験を行いそのデータ収集のための経費として使用予定であり、データ蓄積、データ解析のために費用が必要である。実験結果がまとめて学会、論文等で発表するための経費が必要となる
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