2014 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄における5HTレセプターの疼痛修飾機能の役割を明らかにする
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23592289
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
二階 哲朗 島根大学, 医学部, 准教授 (20314643)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 疼痛行動 / 5HT / 社交性試験 / 情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度においては追加実験としてマウス癌性疼痛モデルにおける動物行動学実験を行った。昨年度より動物実験における疼痛評価として、熱や機械的、または化学的刺激を与え侵害受容作用を測定しそれを疼痛行動としてきたことでは不十分と考え、自動運動や不安などの疼痛関連行動を観察することが重要と考え、行動をバイアスなく観察できるよう自動測定装置を用い実験を繰り返してきた。これまで明らかにしてきた。本結果については第61回日本麻酔科学会学術集会にて報告を行った。本年度はマウス癌性疼痛モデルを骨肉腫細胞を使用し作成し、自動運動(rota-rod test)、特に不安(明暗試験)やsocial interactionの変化をとらえるための実験を行い、癌性疼痛における不安行動や社交性の変化をとらえることができた。予想した通り、癌性モデルにおいては不安行動、自発行動、社交性は低下することが明らかになった。本実験を元に現在5HT1B/1Dレセプターのアゴニストであるトリプタンの効果についても実験を進行している。トリプタン単独ではマウス骨癌性モデルでは効果を認めなかったこと、しかし一方ではモルヒネを投与することでは不安行動、自発行動、社交性に変化を認めること、トリプタンは5HT1B/1Dに選択的に作用することより不安など情動にも変化を及ぼす可能性もあり、今後はコンビネーションを行い効果を確認していくことが必要と考えている。情報収集のため2014年日本疼痛学会に参加、また本年度の米国麻酔学会の年次集会に骨癌性モデルにおける不安や社交性の変化についての成果を発表するため演題を提出している。
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Research Products
(1 results)