2011 Fiscal Year Research-status Report
肺高血圧症におけるリアルタイムなカルシウム感受性測定による血管収縮機構の解明
Project/Area Number |
23592304
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水野 祐介 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80433192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 靖子 横浜市立大学, 大学病院, 助教 (80453041)
渡辺 至 横浜市立大学, 大学病院, 講師 (20534142)
川上 裕理 横浜市立大学, 医学部, 助教 (90407958)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 肺高血圧症 / MLCK / 肺血管平滑筋 |
Research Abstract |
肺高血圧症や冠動脈スパズム等の血管過剰収縮に、カルシウム感受性亢進が関与している。しかし多くの血管拡張薬は異常血管のみならず、全身血管も拡張させるため、臓器還流圧も低下させる。本研究は平滑筋収縮の主経路であるカルシウム依存性MLCK活性化をin vivoでreal-timeに測定できる"MLCK sensor"を用い、カルシウム感受性亢進の機序を解明する。この遺伝子導入マウスを作成、繁殖させ肺高血圧モデルを作製し、肺血管収縮機序を解明する。これにより肺血管過収縮を選択的に拡張させる治療法を検討する。更に、生理的条件に近い生体内の肺血管のMLCK 活性状態と血管径を測定し、これまでの治療法を検証する。現在、MLCK発現トランスジェニックマウスが十分得られていないため、ワイルドタイプマウスを用いた肺高血圧症評価のための実験条件検討を行った。ワイルドタイプマウスで以下の方法で肺高血圧症評価を行っている。 肺血管リング標本を用い、張力と細胞内カルシウム濃度(トランスジェニックはMLCK活性も測定)の同時測定から、カルシウム感受性亢進を評価している。また肺動脈リング標本、肺組織を用いwestern blot analysysにてMLCP(MYPT1サブユニット)、CPI-17のリン酸化状態等の解析を行った。これによりカルシウム感受性亢進の機序を解明する。今後、トランスジェニックマウス繁殖後に同様の方法で評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MLCK発現トランスジェニックマウスが十分得られていないため、ワイルドタイプマウスを用いた肺高血圧症評価のための実験条件検討を行った。トランスジェニックマウス繁殖後に同様の方法で評価を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
MLCK-sensor発現マウスを十分繁殖させた上で低酸素性肺高血圧モデルを作製する。このモデルを用い上記の方法で肺高血圧症における肺血管平滑筋内のカルシウム濃度変化、MLCK活性をリアルタイムで測定し、肺血管収縮の機序を解明する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
MLCKsensor発現マウスの維持、管理費用。分子生物学実験試薬。
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