2012 Fiscal Year Research-status Report
ホルモン不応性前立腺癌特異的分泌プロテアーゼの精製・同定と癌治療への応用
Project/Area Number |
23592338
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
和田 孝浩 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 准教授 (20284755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 隆寿 熊本大学, その他の研究科, 准教授 (20176499)
河野 吉昭 熊本大学, その他の研究科, 助教 (30593793)
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Keywords | 前立腺癌 / 去勢不応答 / プロテアーゼ / 細胞膜 |
Research Abstract |
去勢不応型前立腺癌の新規治療法を開発するために、癌が産生するプロテアーゼに注目し、本型に特異的なプロテアーゼを探索した。まず、95種類のAcetyl-dipeptide-MCA基質を作製し、去勢感受性型前立腺由来株LNCapと不応型株PC-3とDU145の培養上清中の分解活性を調べた。すると、ある1種類の基質に対する活性が不応型2種で検出され、感受型では認められなかった。DU145より活性が強かったPC-3を洗浄した浮遊液に同基質を加えると培養液よりはるかに強い活性が認められたことから、このプロテアーゼは癌細胞膜に存在することが示唆された。そこで、この基質のアセチル基をビオチンに、MCAをクロロメチルケトンに置換したビオチン標識プロテアーゼ結合型インヒビターを作製した。このインヒビターをPC-3浮遊液に添加するとプロテアーゼ活性は消失したことから、このインヒビターはプロテアーゼに結合すると推定された。プロテアーゼの膜局在を確認するために、PC-3浮遊液にこのインヒビターを加えたあと洗浄し、抗ビオチンマウスIgGを添加して洗浄後蛍光標識抗マウスIgGロバ抗体で処理すると、細胞膜に蛍光が検出されたので、プロテアーゼの膜局在が明らかになり、去勢不応型前立腺癌の治療標的になりうる可能性が示された。次の段階として、プロテアーゼを精製・同定するために、インヒビター処理したPC-3の細胞膜を採取し、膜を可溶化してプロテアーゼを膜から遊離させ、アビジンカラムに吸着したあとmonomericアビジンで溶出させた。この溶液を二次元電気泳動し、ニトロセルロース膜に転写後HRP標識アビジンでブロッティングを行った。7-8個のスポットが認められたので、これらをプロテオミクス解析してプロテアーゼの同定を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度中にプロテアーゼを同定する予定であったが、培養上清に去勢不応型前立腺特異的プロテアーゼの活性が少なく崩壊細胞に由来すると推定された。そこで、癌細胞から細胞膜を採取し、可溶化してプロテアーゼの精製を試みたが、アビジンで検出されるスポットに非特異的なものが多く未だ同定に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ビオチン標識プロテアーゼ結合型インヒビター標識したプロテアーゼをビオチン抗体で検出し精製する。アビジンを使って検出するより非特異的結合が少なくプロテアーゼの同定が容易になる可能性がある。プロテアーゼの抗体を作製して去勢不応型前立腺癌での発現と感受性型での非発現を確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
① アビジンカラムなどの精製用器具および試薬、② プロテアーゼ検出用のHRP標識抗ビオチン抗体などの試薬、③ 癌細胞培養用の培養液と器具、牛血清、④ 抗体作製の家兎、免疫試薬、飼育費、⑤ 免疫染色用キット、⑥ 学会発表の旅費、論文掲載費等
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Research Products
(53 results)
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[Journal Article] Severe bleeding tendency caused by a rare complication of excessive fibrinolysis with disseminated intravascular coagulation in a 51-year-old Japanese man with prostate cancer:a case report.2012
Author(s)
Wada Y, Uchiba M, Kawano Y, Kai N, Takahashi W, Honda J, Tanoue K, Maeda Y, Murakami Y, Eto M, Imamura T.
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Journal Title
Journal of Medical Case Reports
Volume: 6
Pages: 378
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Frequent Expression of C5aR in Metastatic Renal Cell Carcinoma2012
Author(s)
Yoshihiro MAEDA, Yoshihiro Wada, Yoshiaki, Kawano, K Kikuchi, Wataru Takahashi, Jiro Honda, Juro Nakanishi, Junji Yatsuda, T Imamura, Masatoshi Eto
Organizer
32nd SIU Congress 2012
Place of Presentation
福岡:福岡国際会議場
Year and Date
20120930-20121004
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[Presentation] Aberrant expression of C5aR in metastatic renal cell carcinoma2012
Author(s)
Yoshihiro MAEDA, Yoshihiro WADA, Yoshiaki KAWANO, Ken KIKUCHI, Wataru TAKAHASHI, Jiro HONDA, Juro NAKANISHI, Junji YATSUDA, Yoji MURAKAMI,Takahisa IMAMURA, Masatoshi ETO
Organizer
the 29th Japan-Korea Urological Congress
Place of Presentation
鹿児島:城山観光ホテル
Year and Date
20120914-20120915
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