2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592357
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三井 貴彦 北海道大学, 大学病院, 助教 (90421966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野々村 克也 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60113750)
田中 博 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (60344470)
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Keywords | 間質性膀胱炎 / イメージング / 治療 / マウス / NF-kB |
Research Abstract |
間質性膀胱炎は、頻尿、尿意切迫感、蓄尿時の恥骨上部の痛みを主症状とする症候群の原因疾患のひとつであり、膀胱の非特異的な慢性炎症を有しているが、根治的な治療法はいまだなく治療に難渋するケースも少なくない。本研究では、NF-kB活性レベルをイメージングによって測定可能なモデルを作製し、間質性膀胱炎モデルにおける様々な薬剤効果の評価をリアルタイムに行うことを目的としている。 ① NF-kB Tgマウス膀胱上皮におけるNF-kBシグナル活性 膀胱上皮における生理的な細胞外からの刺激に対するNF-KBシグナル変化の検出するために、NF-KB Tgマウスの膀胱を摘出し膀胱上皮を培養・継代し、NF-KBシグナル経路を活性化するリポポリサッカライドで刺激を行い、ルシフェラーゼアッセイによる測定法、フローサイトメトリーによるEGFPシグナルの測定法用いてNF-KB活性の定量を行う予定であった。現在、膀胱上皮の初代培養を行っているが、現段階ではNF-KB Tgマウスでの安定した尿路上皮の培養を行うことができていない。そのため、シグナルの測定法用いて再現性のあるNF-KB活性の測定ができていない。今後、膀胱上皮の初代培養の精度をあげて再現性のあるNF-KB活性の定量を行う予定である。 ②化学刺激によって誘発された膀胱炎のイメージング 塩酸による膀胱炎モデルを作製し、紫外線照射によるGFPの蛍光、または腹腔内へのルシフェリンを注射する事による発光を利用して、in vivoイメージング装置を用いて膀胱におけるNF-KB活性シグナルの変化を体外から観察し、定量化する予定であった。現段階では、in vivoでの発光が不十分でin vivoイメージング装置によるNF-KB活性シグナルの定量が十分に行えていない。今後はより発光シグナルの強いマウスを作製し、また測定方法を改良することで再度検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね予定通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
膀胱炎のイメージングによる薬剤治療効果の評価を行う。NF-kB Tgマウスに間質性膀胱炎に有効であると考えられる薬剤を投与した後に、昨年度の実験と同様に塩酸または際サイクロフォスファミドを投与し、代謝ケージによる排尿状態、GFPによる蛍光、ルシフェリンによる発光を用いて膀胱におけるNF-kB活性シグナルを経時的に観察する。使用する薬剤としては、すでに我々の研究室で効果があったNK1受容体阻害薬、NMDA受容体阻害薬、PDE-4阻害薬などが上げられるが、そのほかにも数多くの薬剤の効果が文献上確認されており、それらの薬剤も同様に検討する。 薬剤投与によって、塩酸、サイクロフォスファミドで誘発された膀胱の炎症は抑制されることから、NF-kB活性シグナルも減少すると考えられる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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