2012 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞を用いた尿道括約筋機能再生のための基盤的研究
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23592369
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渡邉 豊彦 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30432644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 昌実 岡山大学, 大学病院, 准教授 (70444677)
植木 英雄 岡山大学, 医学部, 技術専門職員 (90537218)
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Keywords | iPS細胞 / 尿道括約筋 / 平滑筋細胞 / 再生 |
Research Abstract |
本申請研究の目的は、iPS細胞またはiPS細胞から派生する細胞を膀胱・尿道周囲への移植する新規尿失禁治療法を開発するために、その基盤となる知見を得ることである。具体的には、線維芽細胞、造血系骨髄幹細胞、骨髄間質細胞、末梢血単球細胞等のヒトまたはマウス由来細胞に初期化因子を導入してiPS細胞の樹立を行い、さらに、これらのiPS細胞に各種のサイトカインを添加し、また適宜、他の必要遺伝子を導入し、平滑筋細胞等の機能細胞の作製をはかるものである。 本年度は、ヒトiPS細胞を樹立し,それらヒトiPS細胞にRetinoic acid(レチノイン酸)を添加することにより、平滑筋細胞への分化を試みる研究を行った。本年度の研究により、Retinoic acid添加後7日目にはRT-PCRにて平滑筋マーカーであるSMAの発現を確認し,16日目の平滑筋への分化誘導を示すSMA,Myocardin,Myosin-HCなどの細胞表面マーカーの発現を免疫染色で確認することができた。現在も、ヒトiPS細胞を用いた平滑筋細胞誘導実験を継続して実施している。また、我々が独自開発した遺伝子強力発現システムをiPS細胞誘導系に応用するための遺伝子コンストラクトの作製を現在行っており(myocardin promotor導入)、実際にこれらのプラスミドを用いてiPS 細胞を誘導することにより、当該遺伝子発現システムの再生・細胞治療への有用性を検証することとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の遂行のためにヒトおよびマウスiPS細胞を取り扱う技術が確立され、実際にヒトiPS細胞にRetinoic acid(レチノイン酸)を添加することにより、平滑筋細胞への分化をRT-PCR,免疫染色で確認することができ,平滑筋細胞誘導実験が順調に進んでいると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトiPS細胞から、より効率的にヒト平滑筋細胞を誘導する技術を確立する。そのために我々が独自開発した遺伝子強力発現システムをiPS細胞誘導系に応用し,iPSを平滑筋細胞へ効率的に分化誘導するmyocardin geneを同システムに導入し,尿路平滑筋幹細胞株の樹立を目指したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度はiPS細胞を平滑筋細胞に分化誘導する実験を中心に行い、349,594円の差額を生じた。次年度は引き続きヒトiPS細胞を平滑筋細胞に誘導する実験を行い,細胞調整費,免疫染色抗体購入費,さらに遺伝子強力発現システムのためのプラスミド作成費を必要とするため、本年度の差額と次年度の研究経費を合わせて使用する。
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