2013 Fiscal Year Annual Research Report
精子形成遺伝子群の網羅的解析による精子形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
23592388
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
千石 一雄 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30163124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 敏伸 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70360998)
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Keywords | 無精子症 / 遺伝子 / 減数分裂異常 / セルトリ細胞症候群 |
Research Abstract |
ヒト無精子症に関連する遺伝子群を同定し、精子形成メカニズム、特に精子形成時の減数分裂過程、sertolicell only syndrome (SCOS)の発症メカニズム解明することを目的に解析を進め、これまLMTK2,PARP2,SPATA17,HORMAD1遺伝子がヒト減数分裂異常による無精子症に関連することを明らかにした。また、SCOSにおいてLRWD1遺伝子多型が関与することも報告した。さらに、SEPTIN12遺伝子に関し減数分裂停止またはSCOSによる無精子症発症との関連を日本人無精子症例を対象として解析した結果、減数分裂停止, SCOSともにSEPTIN12遺伝子の多型が密接に関与する結果が得られた。 近年、Plk4(Polo-like Kinase 4) にヘテロにmutationをもつマウスが精巣のサイズが減少し、組織学的にもgerm cellの完全な消失を呈するSCOSによる無精子症を示すことが明らかにされた。体細胞分裂後期の進展に必須であり、細胞分裂課程の中心小体複製機能を有するPlk4 遺伝子異常がヒトSCOSの発症にも関与するか否かを解析するため、日本人SCOS患者90名を対象にmutation解析を行った結果、PlK4遺伝子のヘテロ欠失を有する症例があることを見いだした。今後、機能異常が検出されれば、初めてヒト無精子症の一つであるSCOS原因遺伝子の証明に繋がるものと期待される。
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Research Products
(5 results)