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2013 Fiscal Year Annual Research Report

手術摘出卵巣からの卵子を用いたヒト加齢に伴う卵子減数紡錘体機能の変化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23592392
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

熊谷 仁  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60333936)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤本 俊郎  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (20375249)
佐藤 直樹  秋田大学, 医学部, 講師 (40447199)
寺田 幸弘  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10260431)
Keywords減数紡錘体 / 加齢 / 中心体タンパク / ポロスコープ / 卵巣卵子採取
Research Abstract

本研究は、「個体加齢によるヒト卵子の質の低下」というヒト生殖の真実のメカニズムを、細胞周期制御の現場の作業員である卵子減数紡錘体機能に着目し明らかにする試みである。
本研究に先立ち、学内倫理委員会の承認とインフォームドコンセントによる患者同意を取得した。35歳から44歳までの8人の子宮体癌I期患者の手術時に摘出された卵巣を研究に供した。卵巣重量は、30代群(18.5±0.9 g)に比べて40代群(12.9±1.1 g)で有意に減少していた(P<0.01)。摘出された卵巣表面の卵胞を穿刺して未成熟卵子を採取した。回収卵子数は、30代群(21.7±3.8個)に比べ40代群(4.4±1.8個)で有意に低下した(P<0.01)。回収した未成熟卵子を体外成熟培養に供したところ、30代群では成熟卵子が得られたのに対し、40代群では成熟卵子が得られず、成熟(極体放出)能が低下している可能性が示唆された。体外成熟培養後のヒト卵子を微小管とDNAの蛍光染色に供したところ、卵核胞崩壊期、第一減数分裂中期、第一減数分裂終期、第二減数分裂中期の減数分裂の様々なステージが観察された。紡錘体については、形態的に正常なものばかりでなく、染色体の配列に異常がみられるものも観察された。ヒト卵子の紡錘体はその赤道面を細胞膜と平行にして卵子表層に存在するが、微小管のシグナルは細胞膜に近接する面が強く、細胞膜との何らかのシグナル伝達相互作用の存在が示唆された。中心体関連タンパク質であるpericentrinの発現を検討したところ、pericentrinは紡錘体の特に細胞膜に接する側の極に発現し、その発現に30代群と40代群での相違は認められなかった。以上より、手術時摘出卵巣より卵子を回収し、研究に使用可能なヒト卵子を確保する手法を確立した。本研究成果の一部は、Journal of Assisted Reproduction and Genetics誌に発表された(Shirasawa H., Kumagai J. et al., 2013)。

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Published: 2015-05-28  

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