2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592417
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
関沢 明彦 昭和大学, 医学部, 准教授 (10245839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四元 淳子 昭和大学, 医学部, 特別研究生 (30553648)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 初期絨毛 / 母体血RNA / 抗酸化剤 / FLT-1 / エンドグリン |
Research Abstract |
妊娠高血圧症候群の病態が妊娠初期の胎盤形成期にあることはよく知られている。今年度、血管増殖関連因子や抗酸化因子に限らず、より妊娠高血圧症候群の本質に近い病態変化をとらえて本症の病態解明を目指して研究に取り組んだ。具体的には、妊娠11週の絨毛検査(CVS)で得られた余剰絨毛細胞を用いて、その後に妊娠高血圧症候群を発症した症例(n=5)と発症しなかった症例(n=30)で、マイクロアレイを用いて47000遺伝子の発現変化を網羅的に分析して、比較した.その結果、118遺伝子に有意な遺伝子発現変化が見られ、その中で変化の大きかった5遺伝子について実際の妊娠高血圧症候群患者の母体血中cellular RNAを用いて遺伝子発現を調べたところ、これらの遺伝子発現はすべて有意に増加していることが確認された。現在、これらの遺伝子の病態形成への関与についての解析を行うことで、病態発生の初期段階に関与する遺伝子の発見を目指している。さらに、妊娠初期に人工妊娠中絶を行った妊婦から絨毛組織を採取し、その遺伝子発現を定量し、その妊娠週数に伴う変化と比較している。その結果、抗血管増殖因子であるFlt-1やENGはその発現量が増加する傾向を認めた。これらの変化が、胎盤形成期の絨毛細胞のエピジェネティックな変化に制御されたものかを現在検討開始している。また、これらの遺伝子発現の違いが、母体の抗酸化能の影響を受けていないかについても検討し、絨毛のFlt-1およびENG発現が、母体血中ビタミンC濃度と逆相関の関係にあることを見出し、そのメカニズムの解明を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果が確実に出ている。日本人での妊娠初期の血液採取は1500例以上になっているが、その中から妊娠高血圧症候群の患者発症が僅かであり、その解析につながっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
日本人の検体採取は、24年度中盤で終了とし、その解析による妊娠高血圧症候群発症予知の研究に取り組む。また、ビタミン剤の抗酸化作用に注目した研究を中心に24年度は取り組んでいく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は絨毛細胞の培養を行い、低酸素負荷や抗酸化剤の添加による酸化ストレスの軽減効果などについて検討を行い、抗酸化剤の影響・効用について明らかにすることが新規課題である。その培養系の確立のための消耗品は新規の支出である。その他、前年同様の母体血からのRNA定量、抗酸化物質の定量などに利用する。
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Research Products
(6 results)