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2012 Fiscal Year Research-status Report

子宮内膜症の線維化・癌化における治療標的分子としてのRCAS1の意義

Research Project

Project/Area Number 23592469
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

城田 京子  福岡大学, 医学部, 講師 (70441756)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮本 新吾  福岡大学, 医学部, 教授 (40209945)
Keywords国際情報交換
Research Abstract

子宮内膜症患者から得られたサンプルにより、子宮内膜症の臨床的重症度と腹水中のRCAS1濃度が、正の相関を示すことが明らかになった。これにより、RCAS1が子宮内膜症の進展に関与することが示唆された。癌患者についてはまだ症例数が少ないが、癌患者の腹水中のRCAS1濃度は良性疾患である子宮内膜症患者に比べ、有意に高値である傾向を認めている。
ヒト子宮内膜症細胞を用いた実験では、RCAS1が間質細胞間の結合を亢進させ、コラーゲンゲルの収縮を有意に高めることが明らかになった。また、その作用は、子宮内膜(正所の子宮内膜細胞)でも同様に認められた。これにより、RCAS1が異所で増殖した子宮内膜細胞に限って作用するものではないということが示された。
コラーゲンゲルから抽出したRNAを用いて、発現PCRを行った結果、予想された癌関連因子の他に、神経系、免疫系の遺伝子に発現量の亢進が認められている。今後、再現性ある遺伝子について解析をすすめる予定であるが、元来癌では免疫系に作用するRCAS1が、子宮内膜症が良性疾患でありながら異所に生着する能力をもつにいたる、免疫学的メカニズムの解明につながる可能性がある結果が得られている。また、子宮内膜症では病巣の線維化によって主症状である疼痛が現れるとされているが、必ずしも疼痛の程度と線維化の程度が一致しないこともよく知られている。神経系遺伝子の発現亢進は疼痛が出現するメカニズム解明についても一歩近づいているものと考えられる。当初の目的である癌関連遺伝子についても、今後解析を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

理化学研究所の連携研究者におけるRCAS1に対する特異的阻害剤の開発が遅れているため、阻害実験ができていない。残りの時間で、RCAS1に対する特異的阻害剤の開発はすすめつつ、タンパクでRCAS1を阻害でするたげでなく、メカニズムの中でRCAS1の作用を阻害できるところを見つけていくように研究を進める予定である。

Strategy for Future Research Activity

理化学研究所の連携研究者におけるRCAS1に対する特異的阻害剤の開発は、今年度の最重要課題としてとりくみたい。
阻害実験を除いた実験では、まだ癌関連の研究の進行状況が遅れているので、本年度は癌を中心に研究を進めていく。免疫系や神経系については当初の目的からはずれているが、臨床的には重要なことが隠れている可能性があり、これまでにないエストロゲンに非依存性の子宮内膜症治療薬の創薬開発を目指していく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当該年度はRCAS1に対する特異的阻害剤に関する実験をすることができなかったため、使用額が当初の計画より少なくなったが、次年度は研究が進んだ分野から、先に進める方針で、アレイなどに多く経費を使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 子宮内膜症におけるRCAS1の発現と瘢痕化に対する作用2013

    • Author(s)
      城田京子, 中山直美, 津野晃寿, 奈須家栄, 楢原久司, 園田顕三, 宮本新吾
    • Organizer
      第64回日本産科婦人科学会
    • Place of Presentation
      神戸
    • Year and Date
      20130413-20130415

URL: 

Published: 2014-07-24  

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