2012 Fiscal Year Research-status Report
味覚誘発脳磁界反応を利用した鼓索神経障害の他覚的評価と予後診断
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23592472
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山内 大輔 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (70361102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 彰剛 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20578968)
川瀬 哲明 東北大学, 医工学研究科, 教授 (50169728)
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Keywords | 脳磁図 / 味覚誘発脳磁界 / 鼓索神経 |
Research Abstract |
舌表面の電気刺激により誘発磁界が記録されることは知られているが、味覚と同時に体性感覚である知覚も刺激されるため、両者を分離して評価することが問題点の一つとなっていた。本研究では、鼓索神経障害の他覚的評価法の確立を目的に、舌の電気刺激による電気味覚を他覚的検査法である舌電気刺激誘発脳磁界の計測により評価する方法を検討する。平成23年度は、①舌鼓索神経分布部位の電気刺激装置の作成(舌を挟むピンチタイプの刺激電極)と、②舌(前2/3)電気刺激誘発磁界の測定(正常人、予備実験)を検討した。 前年度の研究結果をもとに、本年度(平成24年度)、同刺激による誘発脳磁界をさらに検討したが、同条件の刺激では体性感覚に対する反応が優位である可能性が少なくないことが判明した。そこで、本年度は電極と刺激電流の改良の検討を行い、より味覚刺激が優位になる条件を探索する目的で、1)刺激様式の影響(双極刺激のほか単極刺激を検討)、2)刺激電極の舌接地面積の影響、3)刺激電流の刺激時間と強さと味覚誘発の関係、について検討した。 その結果、自覚的な味覚誘発は、同じ電流刺激量であれば、一定以上の接地面積と持続時間で、単極刺激を行うと良好である傾向が示唆された。一方、舌電気刺激により誘発される脳磁界反応においては、通常の加算波形から味覚誘発反応と体性感覚誘発反応を完全に正確に分離することには、限界があることが示唆されたが、最近汎用されるようになった、周波数解析の手法を用いると、複数の信号源に関する解析がより正確にできる可能性があり、同手法に用いた解析も検討を開始したところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は、電気刺激誘発脳磁界反応の加算波形による解析を念頭に進めていたが、同方法では限界があることが示唆されたため、当初予定していなかった新たな解析法も導入し、検討を進めており、全体としては、研究期間で当初の目的達成のために、順調に研究は遂行できているものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度、24年度の研究結果をもととに、研究計画の最終年として、舌電気刺激誘発脳磁界による鼓索神経誘発味覚の他覚的評価法の確立を行う。 平成25年度は、24年度に開始した舌電気刺激誘発脳磁界の周波数解析による信号源解析に関する検討をすすめ、鼓索神経誘発味覚の他覚的評価法の確立と3年間の研究を総括する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度の請求額と合わせ、平成25年度に計画している研究の遂行に使用する予定である。 来年度の研究費は、脳波記録用電極、刺激用電極、成果発表、調査研究のための旅費、被験者謝金、論文校閲料などに使用予定である。
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