2013 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴う蝸牛血液-内耳関門の変化と加齢性難聴の臨床
Project/Area Number |
23592500
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
鈴木 光也 東邦大学, 医学部, 教授 (50302724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 幸士 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50323548)
樫尾 明憲 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20451809)
池宮城 慶寛 東邦大学, 医学部, 助教 (50439931)
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Keywords | 血液―内耳関門 / 加齢性難聴 / 血管条 / 毛細血管 / 陰性荷電 / 基底膜 / IgG |
Research Abstract |
研究目的)血管条とラセン靭帯毛細血管基底膜の加齢に伴う変化を形態学的、免疫組織学的に観察することである。方法)実験にはC57BL/6マウスを用い、3日齢、4週齢、8週齢、6ヶ月齢、12ヶ月齢(各群N = 5 )の5郡に分けて実験を行った。全身麻酔下に、全マウスの骨迷路を摘出しアブミ骨を除去した後、10%パラホルムアルデヒドに浸漬固定後、10% EDTA溶液によって脱灰され、パラフィン包埋された。蝸牛軸に沿って5 μmの厚さの切片を作成し、蝸牛基底回転における血管条の幅を測定した。さらに一次抗体としてヤギ抗マウスIgG抗体を、二次抗体としてperoxidase-conjugated secondary antibodyを用いて、加齢に伴う血管条毛細基底膜上のIgG の分布の変化を調べた。結果および考察)血管条の幅は、3日齢よりも4週齢において大きくなる傾向があった。12ヶ月齢の血管条の幅は、4週齢に比較して有意に狭かった。3日齢および4週齢のマウスでは、血管条およびラセン靭帯の毛細血管周囲にIgG沈着は見られなかったが、8週齢、6ヶ月および12ヶ月齢ではIgGの沈着が血管条毛細血管基底膜上に認められたが、ラセン靭帯の毛細血管基底膜にはみられなかった。これらの結果は、加齢とともにC57BL/6マウスの血管条毛細血管基底膜にIgG沈着が生じることを示唆している。
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Research Products
(1 results)