2012 Fiscal Year Research-status Report
内耳障害における酸化ストレスの関与の解明と新規診断法および新規治療法の開発
Project/Area Number |
23592504
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
松延 毅 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 准教授 (00332205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 彰浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (80215946)
佐藤 泰司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 講師 (10505267)
佐藤 俊一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 准教授 (90502906)
川内 聡子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (20506505)
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Keywords | 内耳 |
Research Abstract |
本研究においては、騒音曝露による聴覚障害および神経障害の病態解明および新規診断・治療法の開発を行い、さらに聴覚感受性遺伝子の検索をゲノムワイドに行い騒音性聴覚病害を分子遺伝疫学的に検討する。本研究は大きく分けて4つのプロジェクトに分類される。(1)音響性聴覚障害・神経障害の病態の解明(2)光技術を用いた新しい聴覚障害診断法の開発(3)新しい遺伝子治療、低出力レーザーを用いた治療技術の開発の3つである。我々は、生体組織の細胞や細胞小器官、分子レベルの情報を非侵襲かつリアルタイムで観察可能な光学的手法に着目した。とりわけ組織の血行動態を反映する内因性の光吸収信号や、細胞・細胞内小器官の形態変化を反映する光散乱信号を計測する手法が有力特定スペクトルの可視や近赤外の低出力の光を生体組織に作用させると,炎症・アポトーシスの抑制,創傷治癒の促進,血流の改善,神経再生など様々な臨床上重要な効果が得られることが知られている。と考え、内耳のviabilityの測定を試み、聴覚機能と相関することがわかってきた。また、特定スペクトルの可視や近赤外の低出力の光を生体組織に作用させると,炎症・アポトーシスの抑制,創傷治癒の促進,血流の改善,神経再生など様々な臨床上重要な効果が得られることが知られている。本研究ではこの低出力レーザー照射による光治療法を難聴の治療に応用し,その効果および安全性を検証をおこなっている。聴覚機能の保護効果が認められる傾向を把握した。今後は作用機序の解明を行ってゆく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光技術を用いた新しい聴覚障害診断法の開発では、低侵襲な内耳viabilityの計測が可能であることを証明でき、また、それが実際の聴覚機能と相関することが示唆される所見が得られている。また、低出力レーザー照射による光治療法を難聴の治療に応用し、低出力レーザーが内耳保護作用を有することが証明された。作用機序と安全性を検証すれば臨床応用に新しいエビデンスを加えることが可能であると考えられる。また、音響性聴覚障害・神経障害の病態の解明では、新しい神経栄養因子関連分子の内耳特異的コンディショナルノックアウトマウスの作製に着手し進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
光技術を用いた新しい聴覚障害診断法の開発では、低侵襲な内耳viabilityの計測が可能であることを証明でき、また、それが実際の聴覚機能と相関することが示唆される所見が得られている。今後、さらに検証し全く新しい内耳機能検出法として発表してゆく。また、低出力レーザー照射による光治療法を難聴の治療に応用し、低出力レーザーが内耳保護作用を有することが証明された。作用機序と安全性を検証すれば臨床応用に新しいエビデンスを加えることが可能であると考えられる。分子生物学的、生化学的、組織学的検討を強力に行ってゆく。また、音響性聴覚障害・神経障害の病態の解明では、新しい神経栄養因子関連分子の内耳特異的コンディショナルノックアウトマウスの作製に着手し進行している。今後はその遺伝子改変動物を解析し難聴の発症機序の解明を進めてゆく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に、動物・試薬などの消耗品、また、学会発表のための旅費が中心になると考えている。
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Research Products
(7 results)