2011 Fiscal Year Research-status Report
スギ花粉症に対する表皮免疫療法の開発についてーTSLPの機能解析を中心にー
Project/Area Number |
23592516
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
寺田 哲也 大阪医科大学, 医学部, 講師 (60343670)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交流 |
Research Abstract |
本研究はスギ花粉症に対する新規の免疫療法の開発を目的としている。現行の皮下注射による免疫療法の効果発現メカニズムの解明と並行して当該研究を開始している。Th2タイプのアレルギー性炎症を誘導するサイトカインであるTSLPの機能解析を行い、経皮的パッチ免疫療法が樹状細胞の分化成熟にどのような影響を及ぼし、アレルギー性炎症の制御が可能かどうかの解明を初期目標としている。施行中の研究内容1)免疫療法施行中の患者に対し、効果判定を花粉症日記からの症状スコア、鼻粘膜誘発テスト、皮内テストを施行し、それらの所見とアレルギー性炎症の反映と考えられる遅発相の発赤長径との比較を介して臨床的に免疫療法の効果発現メカニズムの解析をしている。また、経皮的免疫療法を施行する場合の皮膚発赤反応との対比を行うための基礎データとして発赤長径を即時相、遅発相ともに経時的に計測を行っている。2)手術検体として得られた慢性副鼻腔炎の鼻茸、または下鼻甲介粘膜を用いて間葉系細胞である鼻繊維芽細胞を培養し、種々の刺激に対するTSLPの発現を検討している。外的環境因子としてのたばこエキスを加えることのTSLP産生に及ぼす影響も解析中である。以上の解析を終了後に臨床応用にむけての検討を始める予定である。経皮的免疫療法が副反応なく効果を示すことが可能かどうかを、客観的に判断できる花粉曝露室を用いてスギ花粉症ボランティアに対し施行していく予定である。経皮的免疫療法が可能となれば在宅治療の可能性にもつながり、臨床的治療法の選択肢が広がることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究から得られた結果をもとに基礎的な解析を行うことを重要視している。臨床研究からデータを得るのには時間を要していることが研究の遅れにつながっている。
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Strategy for Future Research Activity |
花粉曝露室を用いてスギ花粉症患者を対象とした経皮的免疫療法に関する臨床研究を開始する予定である。臨床研究と繊維芽細胞を用いた基礎的研究を並行して行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遅れのため、前年度の研究費を次年度に繰り越す。スギ花粉症ボランティア約20名を募るための費用スギ花粉エキス(Cry j1エキス)、皮膚パッチ作成費用スギ花粉購入代金血清中IgE抗体価の測定費用上記に対し使用する予定。
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