2012 Fiscal Year Research-status Report
咽頭癌治療における新たな嚥下リハビリテーション、嚥下評価法の開発
Project/Area Number |
23592528
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
斎藤 幹 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30335442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹生 健一 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20251283)
大月 直樹 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40343264)
米澤 宏一郎 神戸大学, 医学部附属病院, その他 (20533714)
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Keywords | 嚥下障害 / 嚥下リハビリテーション / 嚥下圧 / 音声治療 |
Research Abstract |
健常成人を対象に4チャンネル圧センサーを経鼻的に挿入し、喉頭蓋付近、口蓋垂付近にセンサーがくるようにして固定した。その後、様々なタスクを課して嚥下圧の変化をみたところ舌を前に出しながらの嚥下では圧が下がることがわかった。一方で上半身に力を入れつつ嚥下する、息こらえ嚥下などでは嚥下圧の上昇が見られた。顎引きや構音タスク後の嚥下では健常者では嚥下圧の変化は見られなかった。 また、声帯萎縮に伴う声門閉鎖不全を認める高齢者を対象にVocal Function Exerciseによる音声治療を行ったところ、比較的短期間で音声の改善、声門間隙の消失を認めた。この音声治療により水分誤嚥の減少を自覚する高齢者もいた。 そこで、水分が飲みにくくなったと訴える高齢者に対して、筋力トレーニング、音声治療を組み合わせたリハビリテーションを積極的に行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度にコントロールスタディを行い、2年目に高齢者を対象に研究を行う予定としていた。予定通り進行していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
水分誤嚥を訴える高齢者のうち同意を得られた患者に対して、Vocal Function Exerciseによる音声治療および筋力トレーニングを行なってもらう。そのうえで食事量、食事形態、食事摂取にかかる時間、水分誤嚥の有無、リハビリテーションの完遂率、患者の満足度などをアンケートを用いて検討する。また音声についても空気力学的検査、音響分析により同時に評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
音響分析を行う目的で音声分析システムである「マルチスピーチ3700」の購入を検討している。
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