2012 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部扁平上皮癌におけるEGFRインヒビター耐性機構の解明とその克服法
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23592546
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
馬場 優 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 聴覚平衡覚研究部, 医師 (40597663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 正人 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 聴覚平衡覚研究部, 部長 (70129633)
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Keywords | EGFR阻害剤 / 耐性 / デグエリン |
Research Abstract |
研究の目的:われわれは、今まで、頭頸部扁平上皮癌におけるEGFR阻害剤の主な耐性機構として、1、EGFRとIL6 ReceptorとのSTAT3を介してのCross Talkの存在、2、EGFRとIGF1RとのAktを介してのCross Talkの存在が考えられることを示した。今まで、デグエリンは、癌細胞株において、STAT3とAktのリン酸化を阻害することが示されている。こいいうわけで、われわれは今回、頭頸部扁平上皮癌細胞株に対するEGFR阻害剤とデグエリンの併用療法の可能性につき検討した。1、デグエリンは頭頸部扁平上皮癌細胞株に対して、viabilityを抑制させ、細胞死を誘導した。2、その細胞死がapoptosisかnecrosisかを見極めるために、Annexin V染色を施行し、デグエリンは、時間依存性にapoptosisを誘導した。3、flow cytometryにより、細胞周期を計測し、デグエリンは、時間依存性にsub G1 arrestを誘導し、2の結果と矛盾しないものとなった。 今後の課題 1、デグエリンが頭頸部扁平上皮癌細胞株に対してAKTおよびSTAT3のリン酸化を抑制するか否かを調べる 2、EGFR阻害剤とデグエリンの併用療法が、頭頸部扁平上皮癌細胞株に与える影響について調べる。また、相加または相乗効果という結果であったならば、その機序につき検討し、その結果を国際学会発表および英文論文という形で世界に向けて情報を発信する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
私は、現在、NHO東京医療センター聴覚平衡覚研究室所属の医師として科学研究費を取得しているが、常勤先は、那須赤十字病院耳鼻咽喉科であり、普段は臨床を施行している。そして週1回研究日を取得しており、週1回、研究を施行しているので、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
前記の理由で、本研究はやや遅れているが、私は、本年6月から、奥羽大学歯学部医療総合学講座に准教授として赴任予定でありますので、6月以降、週5日または6日研究に従事できる予定であり、下記の研究目標を是が非でも完逐させる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1、デグエリンが頭頸部扁平上皮癌細胞株に対してAKTおよびSTAT3のリン酸化を抑制するか否かを調べる 2、EGFR阻害剤とデグエリンの併用療法が、頭頸部扁平上皮癌細胞株に与える影響について調べる。また、相加または相乗効果という結果であったならば、その機序につき検討し、その結果を国際学会発表および英文論文という形で世界に向けて情報を発信する。1および2に160万円、必要と予測される。
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Research Products
(6 results)