2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外マトリックスを介した眼科疾患メカニズムの解明と失明予防法の研究
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23592566
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
生野 恭司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50294096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷山 義明 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60372611)
五味 文 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (80335364)
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Keywords | 脈絡膜新生血管 / 網膜 / 脈絡膜 / ペリオスチン |
Research Abstract |
生後8週のマウス(C57BL6)にレーザーで、実験的脈絡膜新生血管(CNV)を誘導し、0,1,3,5,7 日目の眼球を摘出し、網膜と脈絡膜に分離し、ペリオスチンとTumor necrotic factor (TNF-) αをのmRNAレベルを検討するためにPolymerase Chain Reaction (PCR)を施行した。その結果、TNFαはday 1で網膜、脈絡膜ともに高値を認め、炎症反応を確認し、これは既知の実験結果と矛盾しなかった。ペリオスチンは網膜ではday0から7までほぼ変わらなかったが、脈絡膜においてはday3より上昇を認めday7まで上昇を続けた。このようにペリオスチンは、実験的CNVの誘導により、脈絡膜において特異的にペリオスチンmRNAの発現の上昇が見られる。 次にペリオスチンの各バリアント毎にPCRを行った。すなわち前回と同様の施術により、実験的CNVを誘導し、マウスの脈絡膜サンプルからペリオスチン1~4のバリアント別にPCRを施行した。サンプルはCNV誘導後、0,1,3,5,7, 14, 21, 28 日目に摘出し、ペリオスチン各バリアントのmRNAにおける経時的な変化を観察することを試みた。その結果、ペリオスチンバリアント1と3は、14日目にまで、順次増加し、ピークを迎え、そこから減少してゆくことを確認した。ペリオスチンバリアント2と4のmRNAレベルは、施術後急激に増加して、3日目にピークを迎え、そこから漸減した。また倍量のレーザーをしたものはバリアントによって多少の差はあるが、約2倍のmRNAを発現した。このようにペリオスチンの発現パターンはバリアントにより異なる。 これらの結果から、実験的CNVにおいて、ペリオスチンはその発症に関連しておりかつ、その役割はバリアントによって異なるものと推察された。
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Research Products
(18 results)