2011 Fiscal Year Research-status Report
未熟児網膜症におけるアドレナリンα1受容体の役割解明と制御による治療法の開発
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23592569
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塚原 康友 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20236855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 茂 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60283892)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 未熟児網膜症 / アドレナリンα1受容体 |
Research Abstract |
本研究の目的は1)α1受容体ノックアウトマウスを用いたROPモデルを作成し、野生型マウスにおけるROPモデルとの間で網膜血管発育の様子を比較する。2)それによってα1受容体ノックアウトが異常血管の発育を抑制できるかどうかを検討することにある。1.上記の目的からα1受容体を完全に欠損させるため、成育医療センターからα1A、α1B、α1D各受容体サブタイプのノックアウトマウスを譲り受け、当科でダブルノックアウトマウスおよびトリプルノックアウトマウスの作成を試みた。その内、ダブルノックアウトマウスの作成には成功したが、ダブルノックアウトマウス同士を交配した場合、遺伝子欠損による生殖機能あるいは仔マウスの保育機能不全のためかトリプルノックアウトの作成には現時点で未成功である。(元々、α1ノックアウトマウスは親マウスによる仔マウスの保育に難があるとされている)2.また、α1Aとα1B、α1Aとα1Dダブルノックアウトマウスの系にて酸素誘発網膜症を発生させるために、生直後から高酸素(75%)下での飼育を行ったところ、母マウスの保育機能不全(あるいは過ストレス)によると思われる仔マウスの生育不能という事態が生じた。3.現在、研究計画を修正して、まず各シングルノックアウトマウスでの酸素誘発網膜症の作成を試みるとともに、ダブルノックアウトマウスにおいて高酸素負荷時の飼育親マウスを野生型に入れ替える案を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
α1受容体の働きをできる限り抑制させる目的で、計画の初期段階でα1A、α1B、α1D受容体のトリプルノックアウトマウスの作成を試みたが、元来α1ノックアウトマウスは親マウスによる仔マウスの保育に難があるとされているため、ダブルノックアウトマウスの作成には成功したもののトリプルノックアウトの作成は困難であった。トリプルノックアウトマウスの作成には元々かなりの期間を要するため初年度の計画に遅れを生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は研究計画を修正して、まず各シングルノックアウトマウスでの酸素誘発網膜症の作成を試みるとともに、ダブルノックアウトマウスにおいて高酸素負荷時の飼育親マウスを野生型に入れ替える案を検討、実行中である。α1受容体の各サブタイプが高酸素ストレスに対して相補的に働くかどうかは不明であるが、仮に各α1サブタイプのノックアウトマウスに網膜症の差が生じれば、より特異的な関連分子の同定につながる可能性もある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前記の理由により研究計画の遅れが生じたため、本年度の研究経費に未使用分が生じた。これらは平成24年度の研究費と合わせて使用する。研究費は主に動物の飼育料、免疫染色用抗体、リアルタイムPCR用プローブ・プライマーに使用する。また、研究成果発表のための学会旅費、論文投稿料などにも使用する計画である。
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[Journal Article] A surviving case of papillorenal syndrome with the phenotype of Potter sequence.2011
Author(s)
Fujioka K, Morioka I, Nozu K, Nishimoto M, Amano M, Tagami M, Honda S, Yokoyama N, Yamada H, Iijima K, Matsuo M.
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Journal Title
Pediatr Int.
Volume: 3
Pages: 406-408
DOI
Peer Reviewed
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