2013 Fiscal Year Research-status Report
トランスジェニックマウスを用いた小児がんに対する新規免疫遺伝子治療法の開発
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23592631
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 智章 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20197247)
米満 吉和 九州大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (40315065)
門松 健治 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80204519)
田中 桜 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40467923)
宗崎 良太 九州大学, 大学病院, 助教 (10403990)
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Keywords | 小児がん / 神経芽腫 / 免疫治療 / センダイウィルス / 樹状細胞 / MYCNトランスジェニックマウス / 放射線照射 |
Research Abstract |
(MYCN TgMに対する放射線前照射併用SeV/DC療法)1. MYCN TgMと同系統の129X1/SvJマウスの骨髄より樹状細胞前駆細胞を採取し、Flt3-L, SCF,IL-3, IL-6を添加した細胞培養液で3週間培養し、樹状細胞前駆細胞を増殖させた。2. GM-CSFおよびIL-4存在下の培養液にて1週間培養し、樹状細胞に分化させる。 3. 凍結保存した樹状細胞の一部を解凍し培養系にうつし、翌日センダイウイルスベクターをMOI100にて感染させ、遺伝子導効率および樹状細胞の細胞特性をFACSにて確認する。 4. マウスは「放射線前照射併用SeV/DC治療群」「SeV/DC治療群」「放射線照射のみの群」「非治療群」の4群に分け、各群n=5とする。5.放射線前照射 生後3週目のホモのMYCNトランスジェニックマウスを、MRI撮影にて腹腔内に神 経芽腫が発生していることを確認した後、鉛遮蔽板の裏側に鎮静をかけたマウスを固定し、エックス線照射装置を用いて、体外より腫瘍局所的にエックス線を1日4Gy、合計3日間照射する。6. SeV/DCによる治療 SeVを感染させて48時間後の樹状細胞(SeV/DC)を1x106 個/100μLに調整し、MYCNトランスジェニックマウスを開腹し直視下にSeV/DCを腫瘍内投与する。SeV/DCによる治療は、1週間に1回 、合計3回施行する。 「放射線前照射併用SeV/DC治療群」にて腹腔内に発生する神経芽腫の体積が、非治療群と比較して有意に抑制されたが、マウスの生存日数には影響を与えなかった。 (抗腫瘍効果の免疫メカニズム解析) 抗腫瘍効果を担うエフェクター細胞を同定するために、治療開始後のNK細胞活性およびCTL 活性を測定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(MYCN TgMに対する放射線前照射併用SeV/DC療法)に関しては、研究計画どおり、実施できている。 (抗腫瘍効果の免疫メカニズム 解析)に関して、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
(MYCN TgMに対する放射線前照射併用SeV/DC療法)さらに、今後、個体数を増やして解析を行う。 (抗腫瘍効果の免疫メカニズム解析)抗腫瘍効果を担うエフェクター細胞を同定するために、治療開始後のNK細胞活性およびCTL 活性を測定している。今後、抗体を用いてNK細胞およびCD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞を除去し、抗腫瘍効果にどのような影響を及ぼすか を確認する。また、MRIによる解析で腫瘍が縮小した状況で長期生存例に関して腫瘍を摘出し、分化傾向などの組織学的検討、及び、 免疫染色により、エフェクター細胞(NK細胞,CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞など)の組織浸潤の検討を行う。 (研究成果の発表)国内外の学会にて研究成果の発表を行い、論文化を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度までにMYCNトランスジェニックマウスを用いた新規治療法であるSeV/DCによる放射線併用免疫遺伝子治療の抗腫瘍効果の検討とメカニズム解析を行い、および、進行性神経芽腫に対する新規の治療プロとコールについて国際学会(SIOP)に発表する予定であったが、メカニズム解析と新規プロトコール考案がやや遅延しており、国際学会(SIOP)へ発表できなかったため、未使用額が生じた。 このため、メカニズム解析の研究のまとめ、及び成果発表と難治性神経芽腫に対する新規治療プロトコールについての討論を平成26年5月13日-16日にドイツで行われる国際神経芽腫学会(Advanced Neuroblastoma Research)で行う予定であり、未使用額はその経費に充てることとしたい
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[Journal Article] Comprehensive analyses of imprinted differentially methylated regions reveal epigenetic and genetic characteristics in hepatoblastoma2014
Author(s)
Janette M, Maeda T, Souzaki R, Mitsui K, Higashimoto K, Nakabayashi K, Yatsuki H, Nishioka K,Harada R, Aoki S, Kohashi K, Oda Y, Hata K, Saji T, Taguchi T, Tajiri T, Soejima H, Joh K:
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Journal Title
BMC Cancer.
Volume: 13
Pages: 608
DOI
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[Journal Article] A cisplatin plus pirarubicin-based JPLT2 chemotherapy for hepatoblastoma :experience and future of the Japanese Study Gruoup for Pediatric Liver Tumor(JPLT).2013
Author(s)
Hiyama E,Ueda Y,Onitake Y,Kurihara S,Watanabe K,Hishiki T,Tajiri T,Ida K,Yano M,Kondo S,Oue T
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Journal Title
Pediatr Surg Int
Volume: 29
Pages: 1071-1075
DOI
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