2011 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病性・虚血性潰瘍における治癒能力診断デバイスの開発
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23592652
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
市岡 滋 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60306272)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 創傷治癒 |
Research Abstract |
糖尿病性・虚血性潰瘍の創傷治癒能力を評価する方法として現在レーザードップラーを利用した皮膚灌流圧(skin perfusion pressure: SPP)と経皮酸素分圧が主流となっている。しかしいずれも血流を反映する物理現象を計測して間接的に微小循環を類推するものでその有用性には相当な限界のあることは日常臨床を経験していれば明らかである。一方で微小循環学の世界では生体の微小循環を直接観察・計測する可視化技術が大きく発展に寄与してきた。本研究では微小循環可視化技術を応用して糖尿病性・虚血性潰瘍における治癒能力診断デバイスを開発することを目指しデータを集積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではlimb salvage、創傷治療の領域に微小循環可視化技術を導入する。実験動物では手術操作を加え麻酔したうえでstageに固定して必要であれば蛍光色素などを注入して微小循環観察ができるので画質・コントラストが良くぶれのない動画像を使って上記の詳細な解析が可能である。しかしヒトを対象とした観察では覚醒状態で無侵襲に皮膚を透して微小循環を捉えねばならず、観察・解析に適した画像を得るにはcapillaroscopeを基にした新しいシステムに開発が必要なためその方略を追及する。 現在最も普及しているSPPは創傷治癒で活動する細胞に対してどの程度の駆出力で血液(酸素、栄養)を送り込むことができるかを評価するのが目的といえる。本研究では圧迫・圧計測機能を持ったcapillaroscopeを試作し、微小循環そのものを直接観察しながら圧迫・減圧して微小循環における血管内圧を求めるシステムを開発する。この計測で得られる値はより直接的に酸素、栄養を創傷に向かって駆動する能力を表す。 これらの目的に向けデータが集積している。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床においてこのシステムで得られるデータと既存の測定法(SPP、経皮酸素分圧)とを比較し相関をみて検査法の妥当性を検証する。またこのデータと創傷治癒のアウトカムを追跡して測定値と創傷治癒率の関連を明らかにし、創傷治癒可能な検査値の境界を求める。現行のSPPにとって代わる次世代の微小循環検査法を目指す。 経皮酸素分圧計測と微小循環可視化が同時にできる酸素センサー組込み型の観察windowを作成して、浮腫などで大きな問題となる酸素拡散距離、経皮酸素分圧、微小循環血行動態との関係を検証する。 最後に糖尿病性足病変、PADの患者について可視化技術でしか得られない血流速度、血管運動、血管構築、血管透過性、白血球動態などを計測してこれらの病態解明や新しい診断法に展開することのできるデータを集積・解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
多くは消耗品費その他データ解析、論文作成用のパーソナルコンピュータ、ソフトウェアなど消耗品割引のため1958円繰り越し金が生じたが次年度の消耗品費に使用する。
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Research Products
(2 results)