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2011 Fiscal Year Research-status Report

創傷治癒過程における炎症細胞の役割を探るー人工皮膚モデルを用いてー

Research Project

Project/Area Number 23592656
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

加王 文祥  昭和大学, 医学部, 准教授 (10327893)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 門松 香一  昭和大学, 医学部, 講師 (90317529)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsヒト皮膚モデル / 光干渉断層画像診断装置
Research Abstract

本研究の目的は今まで使用してきた人工皮膚材料にさらに組織工学的手法を用いて免疫細胞を加えヒト皮膚モデルとし、これに対して創傷を作製して実際の皮膚における創傷治癒過程をシミュレーションして解明するとともに、その過程において培養液中に各種創傷治癒因子を付加して創傷治癒反応の変化を調べることである。本年度は単球を付加したヒト皮膚モデルにフラクショナルレーザーを照射して創傷を作成した後の創傷治癒過程について、その創傷治癒の変化についての新たな病理組織的・免疫組織化学的検索を行った。この際光干渉断層画像診断装置(Optical Coherence Tomography:以下OCT)による評価法を確立するために、OCTで得られた高解像度でリアルタイムの画像と、従来からの病理学的手法を組み合わせ基礎的な観点から検討したが、OCT機器の解像度が十分でなく評価法の確立までには至らなかった。これらの成果を臨床応用するために人工皮膚モデルの改良を目的としてアミノ酸1%と水99%から構成される繊維構造を持ち、動物由来の材料や病原体が含まれず生体適合性に優れているペプチドハイドロゲルを担体として用いた培養皮膚を新たに開発して特許申請したが、本年度はさらに人工真皮、皮膚作製においては、合成担体であるペプチドハイドロゲルの合成の際にアミノ酸の種類と数を変えることにより細胞増殖抑制機能あるいは細胞分化抑制機能を付加できることを報告した。このことにより担体自体に機能を組み込んで細胞の遊走、誘導、増殖分化、機能発現を制御する方法の検索を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は光干渉断層画像診断装置(Optical Coherence Tomography:以下OCT)による評価法を確立することに注力した。これはOCTが近赤外線を使用して組織表面の2~3mmと浅い部分の鮮明な断層画像撮影が可能な装置で、非破壊的に高解像度でリアルタイムの画像が得られるので同一の標本の経時的な変化を捉えられる特徴があり、従来からの病理学的手法よりも費用と時間が節約でき研究の進捗を早めると期待したが、OCT機器の解像度が十分ではなくさらなる改良が必要となり、結果として研究全体の進捗が遅れることとなった。

Strategy for Future Research Activity

OCT機器の解像度の改善の目処が立ち、まもなく新しく改良された機器での実験が始められる見込みであるが、それまでの間は従来からの病理学的手法とは直接関係のない定量PCR法、RT-PCR法による各種増殖因子、各種コラーゲンの遺伝子発現評価法を確立する。それから再度OCTによる評価法を確立に挑戦して、その上で新たに他の炎症細胞に特有な染色法の中から、使用しているヒト皮膚モデルに用いることができる評価法を確立する。同時に標本内の炎症細胞をフローサイトメトリー等の方法で定量するが、これらの方法のうち組織への影響を正確に反映する本実験の評価方法として最適なものを探り、炎症細胞の各種定量法による組織への影響の評価法を確立する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本研究の目的は今まで使用してきた人工皮膚材料にさらに組織工学的手法を用いて免疫細胞を加えヒト皮膚モデルとし、これに対して創傷を作製して実際の皮膚における創傷治癒過程をシミュレーションして解明するとともに、その過程において培養液中に各種創傷治癒因子を付加して創傷治癒反応の変化を調べることである。まず定量PCR法、RT-PCR法による各種増殖因子、各種コラーゲンの遺伝子発現評価法を確立する。それから再度OCTによる評価法を確立に挑戦して、その上で新たに他の炎症細胞に特有な染色法の中から、使用しているヒト皮膚モデルに用いることができる評価法を確立する。同時に標本内の炎症細胞をフローサイトメトリー等の方法で定量するが、これらの方法のうち組織への影響を正確に反映する本実験の評価方法として最適なものを探り、炎症細胞の各種定量法による組織への影響の評価法を確立する。最後に、作製したヒト皮膚モデルにレーザーを照射して創傷を作製したのち通常の気相液相境界培養法で培養を継続する。照射前、照射直後、照射後0.5, 1, 2, 4, 6, 8, 12, 18, 24時間, 2, 3, 5, 7, 10, 14日の時点で標本をハーベストしてその創傷治癒過程について上記の手法を用いて評価する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 組織工学を用いて生体外で再構成された3次元皮膚代替物の進歩2012

    • Author(s)
      加王 文祥
    • Journal Title

      昭和医学会雑誌

      Volume: impress Pages: -

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ペプチドハイドロゲルを用いた培養真皮、培養皮膚の作製 ペプチドハイドロゲルを用いた培養真皮、培養皮膚の作製2011

    • Author(s)
      加王 文祥
    • Organizer
      第20回日本形成外科学会基礎学術集会
    • Place of Presentation
      ハイアットリージェンシー東京(東京都)
    • Year and Date
      2011年10月7日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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