2011 Fiscal Year Research-status Report
ビデオ画像のコンピュータ解析による顔面表情運動障害の診断・治療支援システムの開発
Project/Area Number |
23592657
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
田中 一郎 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (10171737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南谷 晴之 千歳科学技術大学, 光科学部, 教授 (70051779)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 顔面表情運動解析 / 診断・治療支援システム / コンピュータ解析 / 顔面神経麻痺 / オプテイカルフロー / ビデオ撮影画像 / 定量的評価法 / 3次元的表情解析 |
Research Abstract |
1.治療・手術支援システムの改良とシステム実験:(1)より高い精度と再現性を目指した撮影方法の改良:鏡利用の3次元撮影装置・頭部固定装置の検証を行い、また表情撮影法の検討として被験者への撮影表情指導のビデオ作成を進めた。(2)解析ソフトの改良:現行の日本語より全英語表示へのシステム表示法の改良を進めた。(3)開発した3次元表情運動解析のアルゴリズムのシステム実装の検討と、移動量測定のキャリブレーション機能の検証を進めた。(4)撮影時の体動による測定誤差対策として、解析ソフトでの体動移動量の処理法を検討した。(5)鏡利用以外の3次元撮影法の開発として、3台のビデオカメラによる3次元撮影装置を製作し、健康な被検者での試行を行なった。また、その3次元表情運動解析のアルゴリズムの検討を進めた。2.治療・手術支援システムの臨床応用と評価]:顔面神経麻痺の保存治療や再建手術、顔面神経麻痺による病的共同運動や眼瞼痙攣に対するやボツリヌストキシン治療の患者を対象として、治療や手術前後に各種表情運動のビデオ撮影を新3次元撮影装置・頭部固定装置も利用して計20名に行なった。これらのビデオ撮影データをシステムにより表情運動解析し、解析結果の臨床的意味付けおよびこれに基づいた手術・治療計画の検討や治療評価を行った。また、顔面運動障害の自覚症状の改善度、機能的検討(兎眼の程度、食事のもれ・会話などでの口唇機能)、および柳原法・HB法による評価と解析結果を比較・検討し、開発したシステムの有効性につき検討した。神経血管柄つき筋移植例については筋電図(誘発電位や干渉波形)検査を行い、筋電図波形から計算された運動量とシステム解析による運動量の比較検討を行なった。3、研究成果の発表、普及:本研究内容や開発したシステムの詳細につきインターネットでの配信を目指して、研究発表のホームページ作成を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1、治療・手術支援システムの改良とシステム実験:表情撮影法の検討として被験者への撮影表情指導のビデオ作成、現行の日本語より全英語表示へのシステム表示法の改良、開発した3次元表情運動解析のアルゴリズムのシステム実装、撮影時の体動による測定誤差対策については予定まで進んでいないが、3台のビデオカメラによる3次元撮影装置については製作・被検者での試行まで進めることができた。2、治療・手術支援システムの臨床応用と評価:治療や手術前後に各種表情運動のビデオ撮影を行ってシステムにより表情運動解析し、解析結果の臨床的意味付けおよびこれに基づいた手術・治療計画の検討や治療評価は予定通り進行した。
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Strategy for Future Research Activity |
治療・手術支援システムの改良とシステム実験、治療・手術支援システムの臨床応用と評価については、前年度のやり残した課題を進める。今年度に作成まで進んだ3台のビデオカメラによる3次元撮影装置については、臨床応用を行って課題を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
治療・手術支援システムの改良とシステム実験、治療・手術支援システムの臨床応用と評価については当初の予算通りである。本研究内容や開発したシステムの詳細につきインターネットでの配信を目指した研究発表のホームページ作成は、今年度は実際の作成まで進まなかったが、次年度は作成まで進める予定であり、この予算を次年度へ持ち越した。
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