2011 Fiscal Year Research-status Report
重症脳損傷後におけるアルツハイマー病の発症機構の解明と新規予防法の開発
Project/Area Number |
23592683
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
土肥 謙二 昭和大学, 医学部, 講師 (20301509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
有賀 徹 昭和大学, 医学部, 教授 (40266086)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 神経外傷 / アルツハイマー病 / フリーラジカル / 高次脳機能障害 / 頭部外傷 / 国際情報交流 |
Research Abstract |
【平成23年度の研究計画予定】マウス実験的頭部外傷モデル【Controlled Cortical Impactor (CCI)】を作製し、脳損傷後の脳組織におけるフリーラジカル産生と抗酸化能について、さらにはAβ40、Aβ42、炎症性cytokines (IL-1alpha, IL-1beta, IL-6, and TNF)産生について検討する予定で研究を推進してきた。具体的には以下のとおり研究を行った。【脳組織中Aβ40、Aβ42、炎症性cytokines測定】外傷後より経時的(搬入時、1時間、6時間、12時間、1日、2日、4日、7日)に深麻酔下に安楽死させて脳を摘出する。摘出した脳組織は病側と健側に分けたのちに、直ちに液体窒素で凍結し-80℃で冷凍保存する。炎症性サイトカイン(IL-1alpha, IL-1beta, IL-6, and TNF) 、Abeta1-40, Abeta,1-42 は 多重ELISA法を用いて測定した。その結果、頭部外傷後より脳組織中Aβ40、Aβ42、炎症性cytokinesの上昇が認められた。【当初の計画より進展している点について】上述の結果より頭部外傷後にアルツハイマーと深く関与するAβ40、Aβ42や炎症反応物質が増加していることが分かった。そこでAβ42の排出系に関与すると考えられている。に低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質(LRP)の発現について検討した。その結果頭部外傷後にLRPの発現量が低下していることを突き止めた。さらに血液脳血管門でのAβ42の排出能力が外傷後に低下していることも解明された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
【当初の計画より進展している点について】上述の結果より頭部外傷後にアルツハイマーと深く関与するAβ40、Aβ42や炎症反応物質が増加していることが分かった。そこでAβ42の排出系に関与すると考えられている。に低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質(LRP)の発現について検討した。その結果頭部外傷後にLRPの発現量が低下していることを突き止めた。さらに血液脳血管門でのAβ42の排出能力が外傷後に低下していることも解明された点。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は当初の計画通りに事業を推進していくことを計画している。具体的には重症脳損傷後におけるアルツハイマ-病の発症機構の解明と新規予防法の開発を進めていく。特に新規予防法の開発として水素水の抑制効果について以下の通り検討する。【水素水によるスーパーオキシドラジカル産生抑制効果の検討】CCIモデルを作成し、損傷後より経時的(搬入時、1時間、6時間、12時間、1日、2日、4日、7日)に深麻酔下に総頚静脈を投与する。30分後に脳を摘出して試料を作成する。凍結切片を作成して蛍光共焦点顕微鏡を用いて観察する。面積あたりのO2-産生細胞を計測する。【水素水による脳組織中Aβ40、Aβ42、炎症性cytokines (IL-1alpha, IL-1beta, IL-6, and TNF)産生抑制効果の検討】水素水投与群と非投与群を用いて、外傷後より経時的(搬入時、1時間、6時間、12時間、1日、2日、4日、7日)に深麻酔下に安楽死させて脳を摘出する。摘出した脳組織は病側と健側に分けたのちに、直ちに液体窒素で凍結し-80℃で冷凍保存する。炎症性サイトカイン(IL-1alpha, IL-1beta, IL-6, and TNF) 、Abeta1-40, Abeta,1-42 は 多重ELISA法を用いて測定する。【水素水によるLRP発現及びAβ42排出能の変化についての検討】前述の脳組織サンプルを用いてLRP発現について水素水投与群と非投与群を比較する。さらに血液脳血管門におけるAβ42排出能について水素水投与群と非投与群を比較する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費用については研究試薬購入、水素水サーバーのフィルターを含むメンテナンス費用、動物購入費などについて予定している。旅費については当該計画に関連する国際学会、国内学会の出席、研究結果についての評価や同研究に助言をいただいているワシントン大学医学部老年医学教室(Prof. WA Banks)との会議への出張旅費などを計上予定である。
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