2011 Fiscal Year Research-status Report
疾患責任遺伝子産物TMEM16Eタンパクの安定化による疾患オンセット機構の解明
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23592734
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
飛梅 圭 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40350037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 邦子 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40432679)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | tmem16 / anoctamin / lgmd2 / mmd3 / gdd |
Research Abstract |
本研究は、世界に先駆け常染色体優性遺伝疾患顎骨骨幹異形成症および常染色体劣性遺伝疾患肢帯型筋ジストロフィー(GDD)の責任遺伝子TMEM16E分子の機能および生理的役割を分子細胞生物学的手法により検討し、これら遺伝性疾患発症の分子メカニズムを解明することを目的としている。本年度は 機能未知であるTMEM16Eの特性を知るために、機能が既知の類似遺伝子TMEM16A(イオンチャンネル)とのキメラタンパクを作製し、TMEM16E由来ドメインがTMEM16A機能にいかなる影響を与えるかを解析した。結果 1 TMEM16分子における細胞形質膜/細胞内小器官へのソーティング、2 TMEM16分子イオンチャンネル形成、 3 TMEM16分子タンパク安定性決定 を特徴づけるタンパク領域を詳細に解析できた。意義 本遺伝子が疾患責任遺伝子であることから、TMEM16遺伝子群との、重複しない機能が予測された。 上記1-3いずれにおいてもTMEM16Eは特異的な性質を持つことが、明らかとなり、イオンチャンネル形成においてはTMEM16Aカルシウム依存性クロライドイオンチャンネルとは構造的に明らかに異なるチャンネルを形成することが判明した。この特異性は疾患発生を理解する上で重要な進展となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TMEM16Eはファミリー分子TMEM16A-Jにおいて、イオンチャンネル活性のみならずタンパク安定性、細胞内局在が特徴的であることを実証した。生体恒常性維持、特異的疾患発生においてこれらの機構を理解することが重要であるために解析を継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
一部変異体作製は非常に困難であったため消耗品購入と共に業者委託し実施した。変異作製納入は予算年度をまたいで継続するため、次年度予算とあわせて執行する必要があった。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度予算は消耗品購入と共に、進行状況によっては一部解析を業者委託する予定であるため、次々年度予算を繰り上げ執行する可能性がある。
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Research Products
(6 results)